「恐怖はとても身近なところにある」ヘレディタリー 継承 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
恐怖はとても身近なところにある
これは、私が思ってたホラー映画と全然違ってた
思ってたより奥が深くて、メンタル的にえぐられる怖さを感じた映画だった
ひっそりとした田舎の森の中で暮らす家族
その家のおばあちゃんが亡くなってから、その家では奇妙なことが続き…
生まれたころから、特に問題もなく、平和な家庭で育ったという人もいるでしょう
しかし、そうでない人もたくさんいる
親や兄弟と仲が悪かったり、家族の誰かが問題を抱えていたり
そういう、家庭の悩みを告白するというのは、自分の恥部をさらけ出すようなところがあって、周りの人に相談できず、闇に葬られてしまうことも多い
この映画には、そんな家族に起きている問題をスコップでグイグイと掘り出して、それを大衆にさらすような恐ろしさがあった
問題を抱えた祖母、そんな母のようにはなりたくないと思っていた娘
そして、そんな祖母に可愛がられた孫
そんな彼女たちの関係に無関心な夫と息子
彼らがみな、家庭で起きていることに無関心だった結果、そこで恐ろしいことが起き始める
まぁ、だからといって、それを誰かが止められたかといえば、そうではないかもしれない
でも、あそこで、もう少し考えて一言かけてあげたら、その先の出来事は起きなかったかもしれない…
という負の連鎖が、どんどん続いていく…
この映画の前半で起きることは、どんな家庭でも起きそうなことだし、だからこそ、恐ろしくて心をえぐられる
そこから先は、誰も止められない独創的な世界観が広がっていた
もう、最後の方は唖然としてしまった
血が吹き出したりというようなスプラッター的な怖さや、描写のエグさとか、痛さとかは、あまりないので、
そういうのが苦手な人でも大丈夫な作品かも
(100%保証はしません w)