「【人生に少し倦怠感を感じているバイオリニストが、貧困層の子供達のオーケストラを少しづつ立て直す】」オーケストラ・クラス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【人生に少し倦怠感を感じているバイオリニストが、貧困層の子供達のオーケストラを少しづつ立て直す】
ー 貧困層の子供たちが何故、オーケストラ?と疑問を持ったが、フランスの音楽教育プログラムという制度が背景に在る。子供たちに無償で楽器を提供し、プロの音楽家が音楽の素晴らしさを教えるプロジェクトだそうである。ー
・この映画は、バイオリニスト:シモン・ダウド自身も音楽家として行き詰っており、妻と娘とも疎遠になっている設定が効いている。
・人生に倦怠感を覚えている男と、一部を除いて、音楽に興味のない子供達が課題曲”シェエラザード”をフィルハーモニー・ド・パリのメインホールで演奏するために様々な試練を乗り越えていく。
・そして、徐々にダウドも子供達も演奏する喜びに包まれていく過程が良い。ダウド自身も音楽への向き合い方が変わり、娘との関係も好転していく。そしてラストの演奏シーンへ・・。
・この映画を観ると、2015年に鑑賞したブラジルの貧困の子供達を題材にした、「ストリート・オーケストラ」を思い出す。(設定が非常に似ている)
・又、近年の邦画でも2015年の「マエストロ!」や2016年の「オケ老人!」など、ちょっと問題のあるオーケストラが再生していく映画が製作されている。
<オーケストラ再生は映画の題材として魅力的なのだろうな、とも思った作品である。>
<2018年8月18日 劇場にて鑑賞>
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