「音楽に必死な子供の表情に泣けた」オーケストラ・クラス とえさんの映画レビュー(感想・評価)
音楽に必死な子供の表情に泣けた
感動!
音楽は子供も大人も人生を豊かにしてくれるものだと思ったし、
小学校6年生の子供たちが、一生懸命にバイオリンの練習をしているのを観てるだけで泣けてしまった
フランスでは、小学校にプロの音楽家を招いて生徒たちを直接指導するというプログラムがあるそうで
主人公のダウド先生は、音楽家として行き詰まったため、小学校のオーケストラクラスでバイオリンを教えるプログラムに参加することに
しかし、そのクラスに集まった子供たちは、バイオリン弾いたこともなければ、落ち着きもない問題児ばかり
その上、1年後にはそのメンバーでコンサートをしなければならず…
多くの小学生がそうであるように、この映画に出ているフランスの小学生もみな、落ち着きがない
子供たちと話していても、モーツァルトとセリーヌ・ディオンの区別もついていない
そんな子供たちに、どうやってクラシック音楽を教えればいいのか
頭ごなしに叩き込んでも、身につくものではない
そこで先生が教えたのは、音を楽しむことだった
(音楽という日本語は本当に素晴らしい)
楽譜も、バイオリンの指の位置も、持ち方も関係なく、それぞれのスタイルで音を出す
その、心の中にある音を自分なりに表現することが、音楽を楽しむということだと先生は教える
そこで、そう言っている先生本人も、音楽を楽しんで演奏していないことに気付かされる
それよりも、子供たちと共に音を作り出すこと、とりわけ、アーノルドの才能を伸ばすことに喜びを感じるようになる
先生にとって、そのオーケストラクラスは、初めは生活のために仕方なく始めたことだったけれど
子供たちに音楽を教えながら、先生は人生の喜びを取り戻していくのだ
新しい才能を見つけ、その才能を伸ばし、未来を感じる喜び
あぁ、先生が教える喜びを知って良かったと思った
初めは、怖い顔をして気難しそうな先生の顔がだんだん柔和な顔に変化していく過程がとても良かった
人生は一度失敗しても、再度、やり直すチャンスが巡ってくる
ただただ、大好きな音楽に夢中になって、練習すれば、次の大きなチャンスがやってくる
そうして、少しずつチャンスをクリアしていくうちに人生は豊かになるのだ
最後に子供たちがドヤ顔で、誇らしげだった表情が目に焼き付いてる
あぁ、やっぱり音楽っていいなぁ
と思った作品だった