「新音の不思議な雰囲気が魅力的」まく子 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
新音の不思議な雰囲気が魅力的
2人の役者に持っていかれた。
梢(コズエ)役:新音(にのん)、主人公・慧(サトシ)の父親役:草彅剛。
特に新音が魅力的。
顔立ちの美しさに、持ってる雰囲気の不思議さ。喋っても無言でも、ただただ不思議。
年齢がもたらすものなのか、本人の資質なのかわからないけれども。
彼女を観るためだけに行ってよかったと思った。
剛はほとんどしゃべらないので、なんでキャスティングされたんだろうと思ったら、浮気癖のある父親で、存在だけで説得力があるのと、後半の脱ぐシーンでなるほどと。
話の内容自体は、SF要素の多い、絵本みたいに不思議で不条理な児童文学。
大人になる肉体変化を嫌がる少年・慧のもとに現れた、宇宙人と名乗る少女・梢との交流を描いたもの。
原作未読、前情報なしで観に行って、これどこに着地するんだろう?と疑問に思ってしまったんですが…
合成のチープさが、絵本っぽいなと。
かなり好き嫌いが分かれる、というかおそらく大半の人には理解しにくくて、面白いと思わないのではないか。
わかりやすい落ちがあるわけでも、なにかすっきりするイベントがあるわけではない。
少年が日常で得る「気づき」の連続、大人になることを受け入れていくことこそが本作のテーマのように思いました。
ゆえに、子供時代に主人公と類似した感覚をもったことのある人だけが、得心できるように感じました。
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