「すごく面白くない……」Diner ダイナー しののめさんの映画レビュー(感想・評価)
すごく面白くない……
蜷川実花が映画を作るとこういうふうになるだろうな、という想像から抜け出さないばかりか、話の内容は0、なにも共感できない、一体何を伝えたかったんだ……と終わってから席を立てないほど頭を抱えた2時間弱でした。
予告から藤原竜也がバリバリ色気……!という感じだったので、気合い入れて劇場に見に行ったところ、開始10分で「??」となり、一時間したくらいであくびが出て、最後の方では椅子に座って映像を見ているのすら苦痛でした。
各キャストのビジュアル、演技はめちゃくちゃいいのに、なぜ面白くないのか。もっと言えば最高につまらなかったです。
音楽もなぜこのタイミングでオーケストラ……?みたいな、音質も最悪でちぐはぐ感と粗が目立ちます。
映画の予告で面白そうだなと思って原作を読んだのが間違いだったのでしょうか……。
あの分厚い原作を読み終わったあと、これをどうやって2時間に収めるんだろうとは思っていたので、多少の設定変更、は、しかたないと思いますけど、まず冒頭から「そんな始まり方する〜??」みたいなガッカリ感がくるので、やはり実写には不向き、または実写化不可能だったと言わざるを得ないでしょう。
年齢制限がついていない時点でお察しと言えばそうなのかもしれません……。
期待値を上げすぎた自爆なのかもしれませんが、それにしたって……もうちょいやりようがあるよね……と。
蜷川監督はもう原作がある映画は撮らない方がいいと思います。たまにレビューを見ていると、「蜷川実花の作品はストーリー性を楽しむものじゃないから!」といった主張を見かけますが、それだったら、ぜひオリジナルストーリーでやっていただきたい。
原作の設定……?だけを借りた(これにも疑問符が付きます。果たしてこれはダイナーの実写化、なのか……?)自己満足プレイに付き合わされた2時間弱は苦痛以外の何ものでもありませんでした。
ただ、本当に俳優陣達のビジュアル、演技はとてもいいと思いますので、星★にしたいところを0.5プラスしておこうかなといった感じです。
今年見た映画ではワーストの出来です。
映画を作り続けられるのであれば、ちゃんと映画の舞台に立ってから勝負していただきたい、そう思わざるをえません。