七つの会議のレビュー・感想・評価
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会社の犯罪
昨年(2023年)の企業の不正問題・不祥事を調べると、
①ビッグモーターの保険金不正請求問題。
②ジャニーズ事務所の性加害問題。
と出てきました。
2件の不祥事はコンプライアンスの欠如も甚だしく、驚きに耐えません。
対して「七つの会議」では、まだ事故は起きておらず
黙っていればそのまま不正が見抜かれないかもしれない事案なのです。
《ストーリー》
東京建電(TKD)はコストを下げるために、安い新規企業に
《ネジの強度》が足りないのを承知で発注をして利益を大きく
上げようとしたのです。
そのネジが航空機や旅客機の椅子のシートを止めるのに使われていた。
事故は起きてはいないが、事故が起これば人命に関わる。
それを表に出すと、大変なリコールと
航空機や旅客機の運行停止が起こり、東京建電は、
2000億円以上の損失と社長の引責辞任及び業務上背任罪に問われる。
だから社長(橋爪功)は隠蔽しようと躍起となる。
東京建電の不正問題は20年前にもあったのです。
それを忘れずに今も悔いているのが、営業課係長の八角(野村萬斎)
である。
ネジの不正に気付いた八角は、事件を明るみだしリコールさせようと
行動をすることを決意。
(それにしても、及川光博演じる課長が驚いて座った途端に椅子が壊れて
ネジが飛び散る・・・これを見過ごすってあり得ない!!)
結果的に手伝うことになるのが営業課長に抜擢された及川光博と
女性社員役の朝倉あき。
ネジの強度偽装からグウタラまんねん係長役の野村萬斎の過去・現在が
掘り下げられる様は原作者・池井戸潤の独壇場である。
結果的に親会社ゼノックスの社長北王路欣也は安泰という日本社会
の社会の縮図的である。
同様なことは御前会議(ゼノックス本社で行われる北王路欣也出席の)に
女性役員の姿は皆無なのである。
父親が私が子供の頃、会社の同僚のことは、
「あいつは会社の婿さんだからなぁ・・・」
と呟いていたのを思い出しました。
ラストのモノローグで「会社とは」侍にとっての「藩」である。
命を懸けるに値するもの。
今や、「会社に命」を懸ける人はいないけれど、20年も30年も働くと、
洗脳されて、そこ以外に居場所がないと思い込む。
「社畜」と言う哀しい言葉さえある。
会社の不正
ブラック企業の会議から始まり、各部署のいざこざから、企業の不審な動きを調べる内に真実に繋がっていく
企業の不正についてをテーマにした話
歌舞伎俳優とか多く出てて
内容もまとまってはいた
めっちゃおもろい
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ある会社の花形・営業一課の課長は愛之助だった。
が、不真面目過ぎる部下の萬斎に厳しく詰め寄ったことで左遷される。
何かおかしいと嗅ぎ回ってた別部署の2人も左遷される。
後釜の課長になった及川は、もうすぐ退職するOLと密かに調査に乗り出す。
結局分かったのは、愛之助が自社製品の部品として外注したネジの強度が弱いこと。
それは飛行機や電車にも使われており、リコールすれば大問題になる。
最初に気付いたのが萬斎で、3人が左遷された真の理由もその隠蔽のためだった。
萬斎は、2か月の内部調査の後、速やかにリコールすることを社長と約束してた。
でも社長は約束を破る。萬斎は親会社にこの事実を告げる。
そして親会社の絶対的存在である社長のもとで通称「御前会議」が行われる。
そこに参加した萬斎が、主犯が愛之助でなく社長だったことを暴露。
さらにそれが偉そうなカスの加賀(親会社の常務)の影響だったことも暴露。
しかし親会社の社長の決断は、この事実を公表しないことだった。
ついに萬斎は行政に内部告発、会社はほぼ解体される。
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いやー、面白い。時間が経つのを忘れる面白さやった。
萬斎はいい味出してたなあ。
でも評判の悪い萬斎が、実は正義感が強くて他人思いだったのはいいけど、
最後の方は正論を振りかざし過ぎな気がして来たわ。
見知らぬ人々とは言え人の命は確かに重要。
でもそのために最終的に内部告発までするってのはちょっと違わん?
クソ真面目な人間がするなら分かる、でもそんなキャラじゃないんよな。
OL役の朝倉あきって初めて知った女優やけど、白石麻衣に似てない?
最初は似てる別人と思ってたけど、だんだん本人に見えて来た。
池井戸潤ワールド
日曜劇場の池井戸潤作品に出演していた俳優を豪華に取り揃え、思わずニヤリとする映画。野村萬斎、香川照之、片岡愛之助、及川光博、春風亭翔太、世良公則、小泉孝太郎、北大路欣也と聞けば見たくなるでしょう。
そのままTVで放映しても視聴率が取れるでしょうね。
ダメなお荷物係長に野村萬斎。いつも昼寝ばっかりしているように見えて、実は、20年前のある事件が発覚して、逃げるようになったと。
ダメ社員を飛ばそうと画策する社員たちが、皆、急な人事異動で飛ばされていく様子が痛快。内情がわかってからは、証拠固めと黒幕探しで二転三転。まさに日曜劇場の世界が2時間程で楽しめちゃう。
リアルな視点でみれば突っ込みだらけでしょうが、そこは日曜劇場のドラマと思えばご愛敬。もはや歌舞伎の世界のような大見得を楽しむべし。
日本社会のブラックなところが暴かれてる
お堅そうな内容かと思いきや、面白かったです。最後の八角の言葉が印象的でした。自分の健康を削いでまで上司の言いなりになったり、人の命よりも企業存続を優先したり、不正の隠蔽が起こりやすい日本社会の体質を目の当たりにしました。令和において、こういうブラックな企業は古いかもですが、確かに不正は今後も無くならないかもと思った。
居眠りの時間!
サラリーマンの悲哀と架空の会社グループ全体の闇の物語です。
何となく見始めたのですが、引き込まれました。
僕もサラリーマンですが、ここまで真剣に仕事に打ち込んでたら人生変わってたかも?とか、もう僕は定年まで10年しかないのですが、明日からは命を賭けて働いてみようかな?とか思ったり、でも、僕も必死に働いてきてストレスから脳卒中発症して重度の半身マヒの身体障害者になってしまった自分は仕事にはそれなりに打ち込んできたのかもしれないです。兎に角、人生損得無しに正直に正しく生きていきたくなる映画に感じました。
僕の会社は厳密と透明を中心に置いてる会社であることは幸せです。
面白い!
自宅PS4にて、amazon prime videoで鑑賞しました。
池井戸潤原作の小説の映画化です。半沢直樹や下町ロケットなど有名な池井戸潤実写化作品に出演しているキャストが今作でもたくさん出てきます。
大企業、下請け企業、不正、隠蔽、など池井戸潤作品ではおなじみのワードが多く出てきますが、今作はまた違った面白さがあります。ミステリー要素と言いますか、前半で出てきた伏線が徐々に回収され、後半にいくにつれて謎が明らかになっていく。そんな面白さがあります。
キャストの豪華さだけで売ってもいいくらいの豪華俳優陣です。香川照之、及川光博、北大路欣也、等が出演している中、浜本役で出演していた浅倉あきが存在感をしっかり放っていました。素晴らしいです。
テーマが暗くてかなしすぎる
長くサラリーマンをやっているから、さもありなんと思い浮かび、なんかとてもつらい気持ちになる。昭和時代に見慣れたパワハラ、ノルマ、罵倒・恫喝、裏工作だけでなく、さらに計数達成のための安価な劣悪部品とデータ捏造、隠蔽と続く負の連鎖。いやあ、これだけで気持ちがドンドン暗くなってしまう。しかも、隠蔽の張本人は君臨し続ける幕切れにはがっかり。映画の世界ぐらいは、スカッとしたいもんだ。
「半沢直樹」のスタッフ・キャストだから比べてしまうけど、パターン化された役柄は役者としてどうなのかなあ?
ドラマでは堺雅人・上戸彩夫婦の明るさが救いだったが、そういう箸休めもなく。朝倉あきは部員でなく恋人ぐらいの設定なら良かったのかも。野村萬斎の飄々として超然としたスタイルが清涼感を醸し出したにしても、やっぱり救いがないなあ。
NOと言う勇気
演者全ての演技が細部に至るまで素晴らしく、内容もとても良かったです。
映画なのだから実際の企業と比較したレビューの方もおられますが、作品に込められた意図、メッセージを受け止めれば楽しめるのに。
20年前それぞれ違う選択をした八角と坂戸。その後の2人の階級は違っても、変わらない固い絆がクライマックスに行くにつれて色濃くなりグッとくるものがあります。最後の八角の社会を愚直に捉えた言葉も良かったし、リコール発覚後の、それぞれの人物のその後も良かった。後味良き。
感じた事。
不正はこれからもなくならないが、なくそうとする努力は決してやめては行けない。
生まれ持った人間としての普通の良心を、何者にも歪ませてはいけない。
声を発する事に臆病になってはいけない。
池井戸潤作品の群像劇
半沢直樹ドラマ視聴者から見ると、正直評価が厳しくなる。キャストが同じことや展開の面白さをぎゅっと濃縮した上映時間の所為か、ストーリーの奥深さが今ひとつ感じられなかった。個人的には原島の過去振り返り(20年間)をもう少し加えて欲しかったが、くどくなりすぎない程度のバランスを保つことの難しさもあり。午前会議へと乗り込む前の盛り上がりがもう少しあればいいのか。
とはいえ豪華キャストの安定した演技力には脱帽。
池井戸原作×福澤演出の集大成?
原作を読んでからの観賞です。
読んでたときは、八角役は早い段階で内野聖陽さんのイメージが付いてたんですが、劇中での野村萬斎さんは確かにレビューにも多くある通り、クドい感じが気になるとこではありますが、ワタクシ的には物語自体の評価を下げる程ではないという見解です。
ラストシーンでの八角の独白は原作にはなく、日本人なら考えさせられるもので非常に良かったな。因みに八角のセリフ「まるで"犬"だな」も原作にはありません。
ラストで役所広司さんが出たときには、池井戸×福澤組なんだから、どうせなら阿部寛さんも出てほしかったかな。堺雅人さんだとさすがにキャストが「半沢直樹」寄りになっているので既視感が出てきてダメだろうけど。
あぁ…最後に芸人としては、藤森慎吾さんは全然面白くないし、真顔で歌ってる動画をあげてるとことか嫌悪感しかないのだが、こと芝居に関しては上手いなあと。憎たらしい役はこれからも廻って来るでしょうね。
ねじ データ偽造とその結末
隠蔽。
タイトルに惹かれて見た。あと「半澤直樹」のキャスト、スタッフが多く関わっているので。
御前会議までの六つの会議があったかなかったか
どの会議を7つにカウントするべきなのか。
どの会議が本ストーリーに関係しているのか。
主題はねじ。
現実的には起こり得ないねじの強度問題。
相当な負荷がかかるため、高い水準の品質が要求されている部品なのに、それを営業部の一社員の責任で、
データ偽装して新規の発注先と結託し、強度を下げて会社の利益を水増し。
ネジの品質を下げてコストを下げ、利益を上増しするということが許されてしまう。いや、許されてはいないのだが。
まあほんとは一種類のネジだけでこんな物語は生まれないのは分かります。かなり強引な、テーマの単純化が行われているので、専門家や技術者であればあるほどひっかかるところもあると思います。
安全性や耐久性は、専門家しかわからない。
ネジそのものについては、比喩であると思う。
これに似たようなことは起こりうる。
力作。半澤直樹の世界。
いい映画見た
久しぶりにいい映画を見たなと思いました。
登場人物がそれぞれ特徴的な所が魅力的でまずそこから引き寄せさられました。
主人公がぐうたらでダメ社員というレッテルを貼れているが本当は、裏で色々と動いていた。
この物語の大きな部分として個人の責任という部分よりも組織としてのノルマをこなしていかなければいけないという体質的な部分が世の中で広まっている。
その事を自覚しているか?と言われてような気がしました。
他人の命が関わるような事が起きようとしていてもそれよりも大事なのは自分の事ばかりで責任に対しても他人のせいにする。
人としてもっとも真似したくない部分だけ現実では起きているのかと思うと少し怖くなりました。
映画のようなヒーローみたいには、なれないかもしれないけど自分の事にせめて責任を持てるような人にはなっていきたいと思いました。
みんなそれぞれの演技がすごくて観ていても2時間があっという間でとても面白かったです。
不正はダメ🙅♂️
たかが座席のネジの不正
そう思ってしまう時点で不正を軽視してしまっているのかもしれません。そのような不正が起こらないような環境が今後作られていけばいいなと思いました。
半沢直樹を観た直後なので、キャストの面々だけでも楽しめました^ ^
鹿賀丈史に拍手!!
これだけの曲者俳優を揃えて起きながら圧倒的演技力を魅せつける鹿賀丈史!感服!!
最後の野村萬斎の演説は無しにこちらに答えを任せる形で終わっても良かったのでは?もしくは映画全体でそれを感じさせてください!最後にいいたいことを言うだけではスマートじゃないし、響かない。
ストーリーは満点です。
半沢直樹同様、北大路欣也はまた無能役です。
パワハラはよくないよね~
パワハラで訴えると言い出した時、オフィス内が苦笑に包まれます。 前場面で重圧から一致団結をしてるので、視聴者の熱もどちらかといえば、オフィスよりになりパワハラwって釣られてしまいます。
でも、これこそがサムライ魂の正体ではないでしょうか。劇中は、ロマン気にサムライとか言ってますが、結局のところ、同調圧力に弱いだけです。でも、この同調圧力が連鎖するのが組織の怖さ。
部長の同調圧力に苦しめられてる側が、今度は一致団結して課のつまはじきに同調圧力をかけてしまっている。それが、あの苦笑です。この映画では、至る所でそういう構造が描かれています。
内容に関しては、主人公が動き出した時点で、舞台半沢直樹に変わります。
味はありますが役者が終始浮いてます。序盤は、浮いた感じが謎めかしさを盛り上げててすばらしいのですが、後半は、舞台劇ですね。背筋伸びすぎです。
見せ方も、黒幕は社長でした。みたいな解決編のはずが、いつ倍返しするんだ半沢直樹にしか見えなくなり、あれ今真相解明中?なのかみたいな、チグハグ感が。
役者の怪演による前半のミステリーが良い出来でした。
半沢直樹をコンパクトにしたような印象
普通にエンタメとして面白かったですが、以下の点から個人的には低評価になりました。
・キャストが半沢直樹と被りすぎで違和感。ストーリーの流れも半沢と似ているのでどうしても既視感が拭えなかった
・八角がぐうたらしている背景説明はあるが、20年間給料を貰っているのにロクに働いていないことに嫌悪感を感じた。何もしないなら退社すべきだったのでは
・ 悪そうなやつが最後にバタバタ八角にやられていったのがご都合主義に感じた。池井戸さんの痛快パターンなんだろうか
もし半沢直樹を観たことがなかったらもう少し高評価できたかもしれません。
以下、良かった点も多数あります。
・野村さんはじめ演技がすばらしいのでストーリーに惹き込まれる
・サラリーマンの苦悩を上手く表現している
池井戸さん作品のオールキャスト!
物語は、東京建電という家電メーカーが舞台。
何期も連続して売上目標を達成する華の営業一課と売上毎月未達の営業二課。
ある日、何故か華の営業一課に所属し続けられているグータラ社員の八角が、一課の課長坂戸と揉めて、課長をパワハラで訴える。
坂戸に全幅の信頼を寄せている営業部長の北川がいるのでそのパワハラも取り下げられるだろうと皆思っていたが(そもそも北川もパワハラは日常茶飯事にやっている)それが受理され、坂戸は人事へ飛ばされてしまう。
そこに新たに営業一課課長になったのは二課の課長の原島。原島は、受理されないと思ったパワハラ騒動からなにかを感じ八角について調べをすすめる。原島の部下の寿退社を控えているユイと一緒に。
そこで、様々な不自然な取引や不自然な人事がいろんなところでおこり、
一見それぞれが別のことなのかと思っていたら、実はつながっていて、最後にひとつの線になる。
誰が黒幕なのか、お前か!からの三転くらいするので、おもしろい。
そして八角と原島とユイと副社長以外にいいひとがいない、この会社!笑
絶対に働きたくない!笑
リコールをするかどうかの話し合いで、トップまでもが隠蔽を支持し、あの場にいた半数以上が隠蔽へとことを進めていたのがこわい。何十万人のひとの命がかかっているのに。。
最後の調査で八角が言っていたことが本当に全サラリーマンに言いたい。
不正は絶対になくならない。と。
日本人の遺伝子がそうさせていると思う、昔は、藩から抜けることは許されず、藩の言うことが絶対だった。不正をしろと言われたらするし、隠蔽しろと言われたらする。。死ぬほど働けと言われたら死ぬほど働く。。
間違っていることを間違っている、と言い合うことが大事だができてない、と。
本当に全サラリーマンに送りたい。。。
役者陣は、池井戸作品の常連がたくさん!
北川(香川照之)は最後はリコールに賛成し、改心したので、大和田常務とはちがった。笑
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