劇場公開日 2019年2月15日

  • 予告編を見る

「後味わるいな」フォルトゥナの瞳 Bratscheさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0後味わるいな

2021年6月3日
iPhoneアプリから投稿

なんというか…
映画として、まあ、おもしろいとは思うんですが…
なんか、後味が良くないというか…
感触の良くない切なさが残るというか…

まあ、原作者の思想とか言動とかは、切り離して考えたいと思います。

それはそれ 作品の良し悪しは別

・・・にしても
「この作者は『男の自己犠牲』が好きなのかなぁ」
と思わされる部分はあったかな。

設定そのものは、おもしろい。
登場人物たちの思惑も、それぞれ、ナルホドと思う。
役者たちは、それをうまく表現してたと思う。
主人公ふたりの恋愛も、可愛らしいと感じた。

こう挙げていくと、特に悪い要素はなかったし、観ている間、十分に楽しんでいたというのに、終わった後のモヤモヤ感が…

あ、なんか、わかった気がする。
最後のモノローグが蛇足なんじゃないかな。
余計な種明かしが、蛇足。

「シェフ、このお料理、最高でした♪」
「ありがとうございます」
「この料理の秘密は、何ですか?」
「ふふふ、それは秘密ですよ d(^_^o)」

・・・くらいが良いじゃない?

海原雄山や山岡士郎みたいに、事細かに説明されて、
「貴方は私の思うツボだった」みたいな種明かしは、
本当にやられたら興ざめですよね?

それをやられた感じがする。

しかも、全部、そこまでの物語で匂わされていたことばかりなんですよ。
観ている人たちも、なんとなくわかっていたこと。

それを、一つ一つ、彼女に語らせちゃって、
「そーでしょーねー (・Д・)」となる。

余計なこと言われるから
「なら、どうして、回避できなかったん⁉︎」とか「言っても仕方のない意地悪」を言いたくなる。

これが、映画の構成の問題なのか、原作の問題なのかは、分からないけど。
(読んでないから)

ちょっと、惜しい映画。

Bratsche