「2クールアニメを4倍速で見せられた気分」劇場版 SHIROBAKO ぽんずさんの映画レビュー(感想・評価)
2クールアニメを4倍速で見せられた気分
この劇場版をみて思った感想は「もったいない」でした。
TVアニメの尺でじっくりやれば間違いなく大絶賛するストーリーなのですが、只々尺が足りない。
私はSHIROBAKOが大好きで劇場版を観る前にしっかりTVアニメ番を見直してから劇場版に臨みました。
私の中でSHIROBAKOの良い所は、アニメ制作の進行と共に登場キャラが成長していく所をしっかり描いている所だと思っています。
昇進したり新しい仕事を与えられ、壁にぶち当たったキャラ達が諦めず乗り越えて成長する所に心を揺さぶられSHIROBAKOというアニメが大好きになりました。
今回の劇場版では、壁にぶち当たってからの解決までが非常に早く、本当に悩んでたのか?と思ってしまうぐらいあっさりでした。
主要メンバーの5人悩みや葛藤のシーンは一応劇場版でもあります。でも本当にあっさり解決します。
劇場版だから各キャラ掘り下げる時間無いと言えばそれまでですが、なら最初から劇場版じゃなくてTVアニメで2期をやれば良かったと思ってしまいます。それは大人の事情なのであまり突っ込めませんが、、、
他にもったいないと思ったシーンがあります。
それは、制作していたアニメが完成した後に納得がいかず作り直すシーンです。
TVアニメ版でも制作アニメを作り直すシーンは何度かでてきました。(アルピンの泣き顔だったり、三女のラストシーンだったり)
しかし、そこでは何で作り直すかをしっかり
話し合い、皆が納得して作り直すというドラマがありました。
今回の劇場版では、「ラストが気に入らないから作り直そう!」
と言った後にはもう完成品を観に行くシーンに代わってしまいます。
そこの過程を楽しみにしているのに、不完全燃焼感が否めません。
大好きなSHIROBAKOを観に行くのを本当に楽しみにしていたのですが、この劇場版だったら無かった方が良かったかもと思ってしまいました。
この劇場版の話しの流れをそのまま使ってTVアニメ2クールでじっくりやってくれたら絶対面白くなるとは思いました。
本当にもったいない。悲しい。