「アニメーションが好き。それがみちしるべ。」劇場版 SHIROBAKO バルバルさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメーションが好き。それがみちしるべ。
今回の作品とても良かったです。
個人的な感想、解釈とするとこの作品はアニメ製作に携わる人達へのメッセージ
もう少し踏み込んだ考えをすると京都アニメーションへのメッセージなのかな感じました。
あのミュージカルのシーン、何度も何度も繰り返し「アニメを創ろう」というセリフ。
そしてそれを伝えているのはムサニで作られたであろうアニメーションのキャラクター達。
アニメを創る事によって自分達のみちしるべを、そのアニメから教えてくれる。
かなり長めの尺で演出しているのも、ここがとても伝えたい場面だと思うと納得できます。
(画面全体に沢山のキャラクターが一斉に現れる所があるのですがそこで中央下あたりに
ハルヒ?と思わせる似てるようで似てない微妙なキャラクターがいたのがこの妄想考察のきっかけです)
そして今回のムサニがまた復活する要因になる映画のラストが
カタルシスで終わる内容。つまり悲劇をどう浄化しそして希望のある方へ進んでいくか。
(シナリオの葛藤をしている舞茸しめじ師匠に今井みどりがキャッチボールしながらそのアンサーを何の球で返すか描いていない絶妙の演出)
昨年のあの京都アニメーションの痛ましい事件が起きた時、SIROBAKO も制作真っ只中だと思います。怒りや悲しみなど多くの葛藤があったと十分に想像つきます。
特に同じ地方にアニメーション製作会社としてやってきているP.A.WORKSは
さらに特別な感情があったのではないかと思います。
ラストシーンでのロロの「ちゃんと伝わったかな?」
ミムジーの「また明日は来る」「悪くわない」的なセリフ(うろ覚えですが)
はっきりとは言えないけど伝えたい物がちゃんとあるんだよと。
明日に向かう、前向きな気持ち。
この作品を通して「アニメを創ろう」とP.A.WORKの
温かい応援メッセージかなと感じました。
勿論これは私の勝手な妄想、解釈なのですが、そう思うとより大切な作品になりました。