劇場公開日 2019年5月10日

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「メッセージ性」初恋 お父さん、チビがいなくなりました anna_movie_さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0メッセージ性

2019年5月21日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

もともとシナリオを読んでから見たのもあったからか、映画的なテンポは良かった。
熟練夫婦の動きの中で、夫婦とは一体なんなのかということを考えさせられた。しかしこれといったメッセージはあまり読み取ることはできなかった。
テーマも地味で見ているのもお年寄りが多い印象だったが、若い人が見ても飽きることはないだろう。最後の方のシーンでは、結婚したことはなかったのに感情移入してしまい泣いてしまった。
シナリオではあったラストの方の2シーンがまるごとカットされていたのは驚いた。原作は読んだことないが、山崎と菜穂子の関係が今後進展していく可能性は読み取れたが、いまいち映画の中で山崎を出す必要性をあまり感じられなかった。
なぜ雑木林のシーンを入れたのかも謎が多い。駅に近そうな家に住んでいるのにもかかわらず、雑木林を通って家に帰ってるところに違和感を感じた。もし雑木林を入れたいのであれば家の場所をもう少し駅や都心から遠いところで選んだ方が良かったのではないか。
ほんの少しの些細な出来事をここまで映画の題材として作り込み、最後までしっかり話をまとめている映画は最近少ないと思うのでそこは良かった。
俳優の演技については、倍賞千恵子、藤竜也の演技はさすがと言っていいほど素晴らしい。あまり期待していなかった吉川友の演技がとても良かった。彼女は歌手活動がメインなのかもしれないが是非これからの映画界で頑張ってやって欲しいと思った。
残念だったのは、佐藤流司と優希美青。倍賞千恵子の演技が素晴らしいだけに、佐藤流司の下手くそさがあらわになる。
なぜ彼だったのか。なぜ彼ではないといけなかったのか。
バーターなのか。彼の演技は非常に不愉快だった。
優希美青については、経験不足ということもあるかもしれないがいまいちパッとしない。彼女の演技からは何も感じられない。顔だけという印象だった。
全体的に悪くはない印象だが、これといって心に残るものもあまりない。一般人向けではないという印象だ。
しかし過小評価されてる印象も受けるのでこれからもスタッフ勢は頑張ってほしい。

のりたま