劇場公開日 2018年7月7日

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「チープなシンセサウンドに彩られた一味違うフレンチバイオレンス」REVENGE リベンジ よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0チープなシンセサウンドに彩られた一味違うフレンチバイオレンス

2018年6月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

資産家のリチャードは不倫相手のジェニファーを連れて砂漠のど真ん中にある別荘で狩猟仲間2人も交えて楽しく過ごしていたがリチャードの留守中に仲間の1人がジェニファーに乱暴したことから険悪なムードになり、自分との関係を暴露すると激怒したジェニファーを崖から突き落としてしまう。一旦は別荘に戻ったリチャード達はやっぱりとどめを刺さなければと現場に戻るがそこにジェニファーの姿はなく・・・からのフレンチバイオレンス。
監督はコラリー・ファルジェという女性でこれが長編初監督。短いカットでテンポをつけてテンションが上がった所でバイオレンスを放り込むといったお約束を一切やらないので物語の展開が読めず、濃厚かつ無慈悲なクライマックスでぐったりしてしまうほどにスリリング。ストーリーに無関係なトカゲ、アリ、クモといった生物達もネットリと接写、80'sのC級スリラーのようなチープなシンセサウンドに彩られた闇鍋のようにエクストリームな作品ですが、それでいて狩猟民族の通過儀礼の物語であることも随所で匂わせていて単なる血塗れに堕してもいない。またすごい才能が開花したなと驚いています。

よね