ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡のレビュー・感想・評価
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味わい深い作品です
ボウイ黄金期を支えたギタリスト、ミック・ロンソンのドキュメンタリー。
ボウイの成功は彼なしでは絶対語れないでしょう。
未だにアンコール上映がちょくちょくあるのも頷けます。久しぶりに観てきました。
この作品、語りがボウイなのがもう最高に気が利いてるんですよ。
そのボウイと最初のギグはほぼ即興だったと言うから驚かされます。
作中で語られるように「スターマン」のギグでボウイと肩を組むミックのあの瞬間、二人にとっても当時のミュージックシーンにとっても全て塗り変わったような気がします。
それともう一つギターフェラですね。あのアイディアはすごい。
このプレイは日本のTHE YELLOW MONKEYでも受け継がれていますね。
彼はマーズの後にもフープルやソロでもとても良い仕事をしていながら、どうしても名前が出てこない。これは彼の控えめな性格もあるのでしょう。
ジギー解散後は転落するようなエピソードばかり語られて、観ていて少しさみしくなるんですよ。
そしてボウイにイアンにブライアンメイの錚々たる面子でのフレディ追到ライブ。この時はもう大分やつれているように見えました。
その後の20年ぶりのボウイとのレコーディング風景は、ずっと連れ添った二人のような息の合った様子で観ていて本当嬉しくなります。
ギタリストとしてプロデユーサーとして、素晴らしいミュージシャンでした。
自身の成功より音楽を鳴らす事を選ぶ彼。
親切で誠実な彼がとてもよく分かる、味わい深い作品です。
改めてミック・ロンソンを知った
ミック・ロンソン(1946〜1993)のアンソロジー。期せずして「ジギー・スターダスト」と今作を立て続けに観ることができた。
デヴィッド・ボウイ、スパイダーズ・フロム・マーズ、アンジー、世界を売った男、ハンキー・ドリー、ジギー・スターダスト、アラジン・セイン、ピンナップス、ダイアモンドの犬……イアン・ハンター、モット・ザ・フープル、すべての若き野郎ども……ルー・リード、ワイルド・サイドを歩け、トランスフォーマー……ボブ・ディラン、ジョン・クーガー、モリッシー……フレディ・マーキュリー追悼コンサート、ヒーローズ、etc
キーワードだけを追うとベタな感じだが…
所縁の深かった人たちによるコメントや知らなかったエピソードの数々に感動する。ミックのアーティストとしての懐の深さを思い知らされる超貴重な作品だ。
あれから
もう45年以上の歳月が経った。
当時はネットがある訳では無く、情報は一方的に音楽雑誌からのみ。
Bowie isが本人への絶賛のみで開催されて、あまりに退屈で10分も会場にいることはなかった。
しかしこの映画は、まさにミックロンソンのドキュメント!
全てが繋がって理解できた。
アラジンセイン、名盤の根底にミックが居た!
ダイアモンドドッグス、あのユルイ音の理由はそこだったのか!!
レノン=マッカートニーも、キース=ジャガーも、
パートナーが抜けるとレベルは下がる。
ミックもドキュメントの中で語っていた。
個人的に100点満点のドキュメントだった!
ブリットロックファン向けです。
ボウイのように輝けず
モリッシーのインタビューが、欲しかった。
最後の方の活動でモリッシーに携わっていたのは知らなかったし、奥さんがモリッシーで生活出来ていたみたいなコトを言っていて驚いた。
全体的に前に出て、中心になるような人物ではなかったのかな?性格も温和な感じで、彼をソロで売り出そうとした人達のやり方が悪い!?
D・ボウイの元奥さんは、豪快で声だけ聞いていてもソレと解るナイスなキャラで。
ナレーションを生前のボウイが引き受けているのはニクい演出で、二人の間柄も垣間見れる。
D・ボウイにL・リードの重要な時に、必要不可欠だった存在のM・ロンソンを忘れてはいけない。
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