劇場公開日 2019年4月19日

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「とても面白かった」幸福なラザロ どんぐりさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0とても面白かった

2019年5月7日
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鑑賞方法:映画館

こういうのをマジックリアリズム的というのか。特定の強烈なシーンがあったようにも思わないが、1日経っても見た感触がずっと頭に残っている。
主人公の身体のズングリして骨太なフォルムが、今どきの若い人にはいない感じで、イソップ童話かなにかから抜け出てきた様な佇まい。彼が色々な場所をただ黙々と歩き進んで行くシーンがやたらに多い。
前半の小作人貧乏暮らしや、後半も含めて、彼らの生活のディテールが迫真的に描写されるが、羨ましくなる要素など皆無なのに、何かとても豊かな感じがする。
賃下げオークションのシーン、こんな露骨なやり口が現実でも本当にあるのだろうか。考えると辛すぎる。

どんぐり