ブラック・クランズマンのレビュー・感想・評価
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スパイク・リーにノックアウト!
良すぎる!
良すぎるよ!
こんな笑って、怒りまくって、"ざまあみろ!"って叫べる映画。アメリカで観れていたら、きっと隣と語れたかも。
もうめっぽうに面白い!
人種差別をテーマにしつつ、巧みにコミカル、さらに鋭利。エンジンを止めることなく、テーマをいっそう磐石にする。デビッド・ワシントンやアダム・ドライバーも良し、チームワークの素晴らしさに、セクハラコップの現行逮捕。とにかくフックがどこもかしこも良すぎて叫びが止まらない!
スパイク・リーは『インサイド・マン』以外は観ていない。観ずに映画を語った姿勢もハッキリ言って好きじゃあない。
ただ映像作家としての才能は本物だった。改めてスゴい映画を作ってくださり、ありがとう。
これから新作発表のとき、観る時間を作らなきゃ!
絡み合ういくつもの差別
マジカルニグロもヒーロー刑事も登場しない
トランプ後、この辺りをテーマとする映画の意味付けが、すっかり変わった事を再認識した映画。
劇中で差別はもちろん解決しないし、黒人と白人が歩み寄って握手やハグなんかしない。皆の問題を解決してくれるマジカル・ニグロも、白人のヒーローも登場しない。2人の刑事の苦悩は何も変わらない。
しかし、差別に対する憎しみ100%では映画は成立せず、内容がヘビーな割にそんな感じがしないのは、スパイク・リーらしい軽妙な演出のせいか。
デンゼルワシントンの息子もアダムドライバーも今後が楽しみ。そういえば、「インサイド・マン」ではお父さんを使ってたんですね。
(配給会社のコピーは明らかにミスリードだ。この映画を売る気があるのか)
皮肉たっぷり、KKKの狂気をトランプのコメントに重ねる辺り、スパイク・リーの真骨頂を見せつけられる。正直、日本人には押しが強いが、これが現実なのだろう。
これに比べると、アカデミー作品賞を獲った「グリーンブック」は、何もかもが上手い映画だったけど、良くも悪くも、マイルドな絵本のようだと言うしかない。
差別は差別を生む
大筋とは関係ないですが…
ヒロインが白人警官?を差別的に呼ぶことに対して
主人公は異論を唱える。
全員がひどいやつじゃないだろ?と言う主人公に対して「一部がそうだったらそう呼ばれても仕方ないでしょ?」(詳細なセリフは違うと思いますが)と言うヒロイン。
もちろんそう言うだけの歴史や個人の経験があってのことでしょうがこう言うことが積み重なっていくわけで、
差別が差別を生むんだと強く感じたセリフでした。
衝撃の実話!!
すべての差別は繋がっている
もっと軽やかで笑える社会派コメディだと思ってたら、ずっしり重い本気の社会派作品だった。
序盤での、黒人のリーダーの「子供の頃、有色の部族をやっつけるターザンを応援していた。今は違う。我々は強く美しい」って演説の時点で泣きそうになった。
すべての差別は繋がっている。
白人主義者たちは自分たちを「黒人やユダヤ人に権利を侵害される被害者」だと思っている。
SNS上でも似たような主張をたまに見かける。
終盤「映画はこうしてすっきりと終わるけど、現実はそうはいかないよな…」と思ってたら、監督は最後にそれを存分に見せつけてくれた。
口当たりのいいことを言って為政者となり、差別的な思想を撒き散らす者。
権力の傘の下で差別心を隠そうともしない者。
何人かの顔が浮かんでは消える。
すべての差別は繋がっている。
2時間20分立ち見だったけど、最後の最後で観れてよかった。
早稲田松竹さん今回もありがとう…!!
アカデミー監督賞はやれねえ
いま、ここにある光景
同テーマのどの作品よりパンチが効いてる。
町山さん解説付きパンフで本作の理解をより深めることが出来る。
人種差別問題を取り上げた作品が多い昨今だが、その多くが過去または現在に起きていることの再現であり、それが忠実であればあるほど作品の中に強いメッセージをもたらすといったものだろう。本作もその流れを踏襲したものではあり、事実を元にしているが、そこにスパイク・リーが付け加えたのが、町山解説にもある「ブラックスプロイテーション」的要素だろう。70年代前半、ブラックパワー時代に量産されたカッコいい黒人が白人ギャングをやっつけるといった映画たち、本作にもこの要素が盛り込まれている。そして結果的にそれがエンタメとしての大成功につながっている。
歴史上で凄惨な目にあった人々が映画で復讐を果たす、タランティーノもやってるそれのスパイク・リーバージョンは、単なる痛快活劇だけでは終わらせない。今、何が起こっているのか、目をそらさずしっかりと目に焼き付ける必要があるだろう。KKKが、一致団結を図るために声を揃えて言うあのワード。。映画と現実世界とのリンクを認識した直後に、今そこにある危機を認識せざるを得ない。
キャスティングが素晴らしい。言うまでもなく素晴らしい主役たちはさておき、フェリックスと嫁のコニー夫婦、あの2人の不気味さは最高だった。。フェリックスの嫁として、コニーは最高。うわー生々しいみたいな笑
あとは観た順番がグリーンブックの後で良かったかも。この後のグリーンブックはぬるく感じるだろう。
「黒人対白人」みたいな浅はかなイメージで終わらせては決してならない。
これぞスパイク・リーの映画って感じ
黒人刑事がKKKのレイシストたちを相手に一泡吹かせるというのが、本作のメインストーリーではあるんだけど、そこは黒人監督として長年メッセージ性の強い作品を作り続けてきたスパイク・リーだけあって、一筋縄ではいかない。
1970年代に流行ったブラック・スプロイテーション映画の映像やカットをマルっとオマージュし、黒人集会とKKKの集会を対比させ、一度は滅びたKKKを復活させるキッカケとなった「國民の創生」を引用し、ラストでは、物語のバランスを崩してまでトランプ政権や未だにアメリカに根強く残り続ける人種差別について、ど直球なメッセージを入れ込んでみせる。
多分、そのクセの強さ、主張の強さが鼻につく人もいるだろうし、万人には受け入れられないとは思うけど、ファンの人なら「これぞスパイク・リーの映画」と拍手を送りたくなるんじゃないかな。
我が国は
アメリカ国民はトランプを大統領に選んでしまいましたが、当然それに反発する国民もかなりいて、今作の様な作品が出てきたり、デモを起こしたり、そういう所がいつも凄いと思います。日本と違って、表現者が社会の問題をやんわりとソフトに誤魔化すのではなく、ストレートに批判をするんですよね。そういう意味で、『グリーンブック』の受賞が決まった時にスパイク・リーが席を立ったのも頷けました。我が国は『ブラック・クランズマン』どころか『グリーン・ブック』の様な商業作品も作れないのか、なんてふたつの作品と日本を比較して悲しくなってしまいます。
作品は70年代の雰囲気が良く出ていて、音楽も怒りの描写もかっこよかったです。映画界も多分に漏れず、アフリカ系の監督が少ないですが、やっぱりブラックカルチャーものをアフリカ系の監督が作ると、作品全体のリズム感が違うなあと思いました。
皮肉炸裂
KKKにアメリカファーストと言わせる辺り、
スパイク・リー節が効きまくっていた。
単に黒人が白人のふりをしてKKKに潜入する
と言う話だけではなく、
現実の問題ともリンクして
誰に向けての皮肉か言わずもがな、
KKKをおちょくる展開は
とても気持ち良かった。
エンタテインメントと言う点からは、
もう少しピンチな場面があっても
良かったんじゃないかと思うけど、
お前らがいくら正論ぶって脅しかけても、
馬鹿じゃないの?とマウントを取る事が目的の
ような気もするし、これで良かったのかなとも思う。
日本人からはKKKなんて昔の話でしょ?
今と結びつく事なんてないでしょ?と思ってたけど、
アメリカファーストの台詞の件から、
あぁ、これは今も続いてる問題なんだなと
スパイク・リーの手法にも驚いたけど、
自由の国のアメリカの履き違えた自由にも
驚かされました。
エンディングも強烈でした。
ドキドキのエンターテイメントからズコーンと現実に突き落とされる感覚
ドキドキのエンターテイメントからズコーンと現実に突き落とされる感覚。
こりゃ食らいますわ!
”おいおい、それ大丈夫か?”って拙い潜入捜査にドキドキしながら楽しませていただきました。
行動理由の意味わからない部分も多数。
知識があるほうが楽しめるのかも。
でもシンプルにエンターテイメントとして楽しいので難解な映画ではなかったです。
白人バディ役はスター・ウォーズのカイロ・レン役のアダム・ドライバー。
レンはナヨナヨしてて好きじゃないけどこっちの演技は味がありました。
いい役者なのねー。
レンはあの”キャラ”が苦手なもよう。
差別問題を大きく取り上げながらもスカッと笑えるエンターテイメントになってる。
少しづつ良い方向に向かってる……と思いきや終盤のシーンでおろ?となって、ラストにズーンと。
強烈なパワーを持った映画でした。
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