「観客が選べる真実」バーニング 劇場版 湾岸ナイツさんの映画レビュー(感想・評価)
観客が選べる真実
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観客は2種類の真実を想像することができます。
A.ベンは金持ちのサイコパスで定期的に殺人を犯している。ヘミは裸踊りの後でベンに殺された。
B.ヘミは信頼するジョンスから娼婦呼ばわりされたので、ショックで姿を消してしまった。人のいい金持ちベンは、勘違いした貧乏人のストーカーに殺されてしまう。
AでもBでも、どちらでも成り立つように話を組み立てているため、何度見ても結論は出ないでしょう。
私はこのギミックを面白いと感じました。わかりやすいサスペンス話にしていたら映画はひどく陳腐なものになったでしょう。わからないという仕掛けがこの映画の魅力のひとつです。
私はBを選びました。ベンはサイコパスではなく誤解されて殺されたのです。ギャツビーの悲劇の物語なのです。
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