「物語を超えた映画」バーニング 劇場版 andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)
物語を超えた映画
何だろう、何かが破壊的に起こるわけでもなく...謎は謎のまま...それでいて常に不穏な緊張感に包まれる。人を食ったようなメタファーに満ち溢れた会話、シーン。何が本当で何が嘘なのか分からない展開。持つ者と持たざる者の圧倒的な差。
長いし、若干途中ぼけっとしてしまったが、徐々にその「日常の不穏さ」に圧倒され。
原作は手元にあるがまだ読んでいない。他の作品は比較的読んでいるので、村上春樹的...と思いつつラスト(読んでないので想像だけど)に村上春樹的なものを超えてしまった激しさを感じた。
ジョンス、ヘミ、ベン、それぞれの表情と緊張感がすごくいい。そして3人のあまりに不穏な関係性。3人揃った瞬間からすでに緊張感が高い。
あらすじを並べ立てるだけでは全く意味不明になってしまいそうな物語を、小説という形とは別に、映画という形で仕上げたという意味では完璧なものを感じた。
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