劇場公開日 2019年4月20日

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「ゴダールのもう一つの集大成」イメージの本 まっくん a.k.a. エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ゴダールのもう一つの集大成

2019年5月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ジャン=リュック・ゴダール!そう、ゴダールの作品を観ないという選択肢はない。

前作「さらば、愛の言葉よ」で自身の映画を集大成した印象が強く、もう撮らないのではないかと思っていたが、重く陰鬱ながらも力強い新作をドロップした。

様々な写真、映像、映画、絵画などの断片を繋ぎ合わせ、戦争、ホロコースト、革命、暴力、貧困、資本主義の横暴、社会主義の迷走など、近代史における悲劇を切り取った。

紡がれた映像も、音も、そしてゴダール自身のナレーションも、とにかく重く陰鬱だが、我々の脳裏に刻むべき傑作。彼の非商業主義映画を集大成した作品とも言えるだろう。

やはり「映画は悲劇である」と言いたくなった。

エロくそチキン