劇場公開日 2019年5月10日

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映画 としまえん : インタビュー

2019年5月9日更新
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北原里英×小島藤子×浅川梨奈 「夜のとしまえん」で見せたハイテンションな芝居

東京・練馬区にある遊園地「としまえん」の全面協力を受け、ほぼ全編を同所で撮影した新感覚ホラー「映画 としまえん」が、5月10日から公開となる。「AKB48」グループ卒業後初の主演映画に挑んだ北原里英、共演した小島藤子浅川梨奈に、夜の遊園地というシチュエーションでの撮影秘話、そして今後の展望について話を聞いた。(取材・文/編集部、写真/堀弥生)

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女子大生の辻本早希(北原)は、高校時代の仲良しメンバーとともにとしまえんにやって来た。噂になっていた「としまえんの呪い」を軽い気持ちで試したところ、次第に恐ろしい怪現象に襲われ、メンバーはひとり、またひとりといなくなっていく。呪いを解くためには、遊園地内であることをしなければならない。無我夢中で逃げ回る最中、早希は呪いが誕生したある秘密を知る。

仲良し女子大生グループを演じるのは、早希役の北原、グループのリーダー的存在・杏樹役の小島、クールなオカルト女子・千秋役の浅川のほか、松田るか、さいとうなりというフレッシュな面々。「(グループを)卒業したあともまた可愛い子たちに囲まれるのか!」というプレッシャーがあったという北原は、「(撮影が)本当に卒業後すぐだったので、1人で活動する世界にけっこうビビっていたんですよ。ほぼ同年代の女の子たちだけの映画って初めてだったので。しかも、経験も浅いのに主演だから、皆に『なんで北原が』って思われたらどうしようって。不安で、けっこう人見知りしていました」と胸中を明かす。

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若手女優陣のチームワークについて、「現場で空気づくりを1番やってくれたのは、浅川梨奈ちゃん。8歳下の梨奈ちゃんに心を開いてもらった」(北原)、「梨奈ちゃんいなかったら、もう全然(雰囲気が)違ったよね」(小島)と語り、天真爛漫な浅川がキャストたちを結びつけていた様子。2人に絶賛された浅川は「単純に里英ちゃんのことが好きだったから仲良くなりたかっただけで。里英ちゃんと一緒で嬉しい、仲良くなりたい、自分から話しかける、こういう気持ちでした」と笑顔を浮かべた。

ホラー映画にも関わらず、現場の雰囲気は和気あいあいとしたものだったそう。1週間という短い撮影期間ながらも、冒頭のアトラクションで遊んでいるカットの無邪気な表情から、楽しい空気が伝わってくる。

北原「(5人で)ずっと仲良くしていたよね、ずっと笑っていました。1週間とは思えないくらい、青春したなあ。遊んでいるシーンは素で楽しんでいます。梨奈ちゃん、バイキングとかすごくビビっていましたからね。キャラクターと全然違う感じ、千秋はあんなにビビらないはずなんですけど」

浅川&小島も北原に続き、「千秋は絶叫が苦手で、(松田扮する)亜美はお化け屋敷が苦手で……、(裏設定を)監督が作ってくれたので、ビビることができましたね」(浅川)、「ゴーカートに乗るシーンで、お互いにぶつかってキャーキャーしているところが撮りたいっていうことだったので、自らぶつかりに行った」(小島)と懐かしそうに振り返る。ゴーカートに乗る1人1人の表情を撮影するため、1時間にわたり繰り返し運転したといい、北原が「(あのシーンは)コスパの悪さ、No.1ですね(笑)」と言い放つと、3人は爆笑に包まれた。

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そんな楽しげなシーンからは一転し、華やかできらびやかなアトラクションが、普段とは違った面を見せる「夜のとしまえん」。呪いを試す恐怖の舞台となるのは、「古い洋館の扉」「お化け屋敷」「ミラーハウス」「メリーゴーランド」というラインナップだ。

北原は「普段入れない夜の遊園地は新鮮で、ちゃんと怖い雰囲気になりますね、誰もいないと。私はお化け屋敷よりミラーハウスの方が怖いなって思っていました。怖くなかった?」と2人の顔をのぞきこむ。対照的に小島はミラーハウスがお気に入りだったようで、「私がずっと(ミラーハウスに)隠れていて、2人が来た時にいろんな出口から現れたりして……」と裏話を披露。北原&浅川が「楽しかったね、あれ!」と盛り上がると、「(夜の撮影で)疲れているからテンションぶちあがっちゃって! 何が楽しいのか分からないくらい」(小島)と、レアなシチュエーションがキャスト陣のテンションにも作用していたことを明かした。

本作は、女子グループ内のドロドロとした人間模様も見どころ。北原は「絶対どこかで心当たりはあると思うんですよね。『見たな、この光景』『やっていたな、自分』っていう、女の子は見たら『あるある』ってなると思います」とアピールする。グループ内で対立関係となる浅川と小島は、「千秋はあんまり(杏樹を)好きじゃない」(浅川)、「皆が言うことを聞く中で、(千秋は)意外と意思がしっかりしてるいから、杏樹はそれがちょっと気に食わなかったんじゃないかな」(小島)と役どころへの思いを語る。皆を従えながらも消えた仲間を最後まで探そうとする、友達思いな一面も見せる杏樹。北原は「やっぱりトップに立つ人は、仲間を大事にする気持ちがないと立てないんですね」といい、「さすが、重みが違う!」(小島)と褒められると、「女子グループは百戦錬磨ですから」とドヤ顔を浮かべていた。

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最後に、今後の活躍が期待される3人にこれからの展望を聞いてみた。

北原「やっぱり1年目はまだ恩恵を受けていたなというか、甘えていた部分もあると思う。2年目以降は個人の実力が求められるので、去年以上に1つ1つのことを真剣にやっていかないとな、と思っています」

浅川「(1月に『SUPER☆GiRLS』を卒業して)ゼロからの環境に身を置かせてもらっている気分なので、すごい自分にとって良いことだなと思いますし、仕事の内容もやっぱりちょっとずつ変わってきているというのも感じていて、それに合わせて自分も成長していかなきゃいけない。改めて芝居力をゼロから勉強していきたいなって思っています」

小島「今までは何も考えず、いただいた役に向き合ってお芝居をしていることが多かったので、もうちょっと計画的にお芝居ができたらなって。25歳になったので、大人っぽい役がやれると嬉しいですね」

本作で、呪いや都市伝説だけではなく、仲良しグループに潜む複雑な人間関係を体現し、様々な恐怖を紡いでみせた3人。「夜のとしまえん」という特異な状況下の撮影できずなを深めたようで、それぞれ女優業への強い決意をにじませながら、さらなる飛躍を誓い合っていた。

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