劇場公開日 2020年1月18日

「悪くないけど、チョット物足りない」劇場版 ハイスクール・フリート おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5悪くないけど、チョット物足りない

2020年1月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

萌える

テレビシリーズ終了からずいぶん経ち、晴風のブリッジメンバー以外はほぼ忘れていたので、なかなかキャラの整理がつきませんでした。まあ、それでも大筋は理解できるのですが、できることならTVシリーズおさらい後の鑑賞のほうが楽しめると思います。

物語は、国内の全女子海洋学校の生徒が集まる「競闘遊戯会」の最中、ある事件が勃発し、その対応に向かうブルマーたちの活躍が描かれるというものです。もちろん本作の売りである洋上戦闘も抜かりなく描かれています。大スクリーンで観る艦船の挙動や超長距離射撃は、劇場版ならではの迫力があり、とても楽しめました。とくに武蔵の艦砲射撃による晴風の誘導シーンは胸熱でした。

ただ、艦隊戦に至るまでが長く、ややテンポが悪く感じました。多くのキャラを登場させるための設定と思われる競闘遊戯会、新キャラのスーちゃんを物語に位置付けるための明乃たちとの交流など、進行上必要なシーンだったとは思いますが、冗長に感じてしまいました。

一方で、本作のメインとなる事件の背景はやや説明不足な気がしました。犯行グループに関する設定を詰め、動機や経緯や影響などが映像でもう少し詳しく描かれていたなら、ことの重大性や緊迫感が増して、もっと物語に引き込まれたかもしれません。全体としては、キャラ推しが強く、ストーリーや艦隊戦のための尺が削られたような印象です。

あと、これは自分だけかもしれませんが、キャラによっては早口だったり、SEとのバランスが悪かったりして、セリフがしっかり聞き取れなかったのも残念でした。

好きな作品なので勝手に期待値を上げてしまい、ガルパンほどの感動が得られなかったのは残念でしたが、ハイフリファンなら劇場で見る価値はあると思います。ただし、舞台背景や人物相関に関する説明は一切ないので、初見の方にはお勧めしません。

おじゃる