「富める者はより富んで・・・現在も変わらず。」ピータールー マンチェスターの悲劇 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
富める者はより富んで・・・現在も変わらず。
公平な選挙を求めて集まった人々を軍が襲った「ピータールーの虐殺」を描く物語。
とても風変りで戸惑いを覚えた作品です。
BGMは一切なし。演説や裁判シーン、議論等は端折らずに全て見せる手法。良く言えば「リアル」。悪く言えば「冗長」。
正直に言えば、2時間30分を超える上映時間を考えると、「冗長」に感じられる映画で評価を大きく下げました。
ただ、産業革命後の社会。資産家と労働者階級に分断された世相。国王、貴族、資産家、保守派と、革新を求める人々との断絶を良く表現出来ているようにも感じました。
また、集会に軍が乱入するシーンは派手さはなくても迫力があって秀逸。逃げ惑う民衆・・・だけではなく、興奮から制御が効かなくなる軍人等もしっかりと活写します。
映画自体の私的評価は低めの2.5ですが、当時の社会を知る為に鑑賞して良かったと思える作品でした。
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