「踏み潰されたイギリス民主主義の萌芽」ピータールー マンチェスターの悲劇 エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
踏み潰されたイギリス民主主義の萌芽
マイク・リーも今年(2019年)で76歳ですか。一作一作を大事に観ていきたいですね。
今作は「ピータールーの虐殺」の映画化。英国史に疎いのでやたら勉強になったし、素直に感動した。
1815年のワーテルロー(ウォータールー)の戦いに勝利しナポレオン戦争を終結させた英国だったが、国内では労働者たちが貧困に喘いでいた。そして1819年、困窮したマンチェスターの民衆たちは、貴族や富裕層のための政治を改革すべく大規模な集会を開くが……
集会に至るまでの労働者たちの思い、そして弾圧する側の思いをじっくりと描くことで、クライマックスの説得力が増した。
それにしても、たった200年前だというのに……民主主義から遥か彼方にあったイギリス。労働者に選挙権はなかった。
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