イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたりのレビュー・感想・評価
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手汗で後半はタオル必須
なんども起きる非常事態に叫びながら鑑賞しました。
飛行機にのれば当たり前のように見れてしまう空ですが、二人と共に旅をすれば、その空が鳥肌ものの景色となりました。
彼女の実際に飛んで得た知識と、学者としての知識が争う場面も見ものです☺︎
リアリティのあるスリルな演出に息を呑んだ
気球乗りの女性と気象科学者の男性が人類史上初めて未知の世界に突入した実話をもとに作られた本作ということですが、人の体験をここまでの臨場感で魅せる演出はとても素晴らしかったです。
まさに今自分が体験しているかのようなリアリティ溢れるハラハラした展開とゾッとするほどの高さを感じさせられました。
これが実話だというから余計に緊張感が伝わってきました。
話は一見シンプルですが、観た価値はあったかと思います。
それにしてもエディレッドメインはイギリス舞台の古典的作品に合いますね。彼の出演作は何本か観てますがどれも過去をベースとした作品で全てがハマってました。知的な役がよく似合う俳優は他にもいるでしょうけど彼ほど不思議な要素を持ち合わせたオタク系の知的俳優はいないでしょう。
今後も注目です。
伝記映画ではなくパニック映画だった。それでも史実の改変は望まない。
フェリシティ・ジョーンズとエディ・レッドメインの再共演作かつ実在の人物にインスパイアされた映画だとなれば「博士と彼女のセオリー」のイメージから正統派の伝記映画になるのかと思いきや、むしろこの映画はパニック映画としての趣が強かった。寧ろ近いのは「ゼロ・グラヴィティ」あたりなのではないか。
気球に乗った二人が最高到達地点を目指し、はるか上空でやって来る危機や困難をいかにして乗り越えていくかを視覚的かつ映像的な技巧を用いながら描いていく。そしてそれを観ているこちらも思わず息を呑んだりハラハラしたりなどしながら楽しむ、というこの感覚はとてもアトラクション的だ。私なんかは冒頭で気球が空に浮上し、アメリアが犬を放り投げて旅の始まりを告げるに至る開始20分で心を掴まれ、そのまま最後までアトラクション映画として楽しませてもらった。
気球の旅はどうしても視覚的に制限が生じてしまうはずだが、しかし空はその時々にまったく違う表情を見せ思いのほか表現が豊かだった。時に嵐、時に晴天、時には気流に乗って舞い上がってきた蝶の大群を見せたかと思えば、厳しい極寒を用意したり、綺麗な雪を散らしたり・・・という具合に「気球と空」という単調なはずの組み合わせが、シーンごとに多様に描かれたことにも感動する。実に綺麗で迫力のある映像。映画はメッセージやテーマを語るものであると同時に、普通では見ることのできない世界を垣間見るエンターテインメントでもあるだろう。そういう意味では、私がおそらく一生のうちに絶対に見ることのない景色を見て、経験しえないことを疑似体験できる映画だったなと思う。
アトラクション映画としては悪くないがドラマ性という点で考えると惜しい部分も多い。さすがに飛行シーンだけでは映画になりえないと思ってか、二人のそれぞれの回想シーンが挿入するされる形でドラマ性を付加しようと試みた様子がうかがえるが、正直あえて回想する必然性の在るシーンだったか?と振り返ればそこまでの説得力は感じなかった。邦題には「気球で未来を変えたふたり」という副題が付けられており、映画のクライマックスも偉業を成し遂げた二人を讃える形で幕が閉じたが、この気球での旅が未来を変えたのだ!という実感はこの映画からは感じにくい。回想シーンで補足すべきは寧ろこの点だったのではないか?という風にも思う。
更に気になるのは、アメリアのモデルになったヘンリー・コックスウェルをあえて女性に変えて主人公にしたこと。物語のテーマさえ変わらなければ登場人物の性別や人種はいっそ関係ないとも言えるが、何かそこに作為を感じて違和感がある。この映画は全編に亘ってステレオタイプな「性役割」を逆転させる形で成り立っていることは明らかで(例えば低酸素で倒れるのは男性であり、それを勇敢な行いで救出するのが女性、といった具合)、それは現代のジェンダー観を思えば寧ろ歓迎できる表現だと思うはずなのに、私は英雄的女性像を無理やり捏造しようとしたようなむず痒さを覚えてしまった。男性が成し遂げた偉業を奪い取る形で女性の手柄として描かれることを喜ぶつもりはないし、女性を主人公にするなら完全なフィクションとして構築し直すべきだ。彼女の名前が「アメリア」なのも作為的だし、ヘンリー・コックスウェルだけでなくアメリア・イアハートまでもコケにしているみたいでちょっと無神経だと思う。
Look up, the sky lies open. 「フェリシティ・ジョーンズに外れなし」
「フェリシティ・ジョーンズに外れなし」。
自分の中でまた新たな定義が生まれそうです。いや、ホントにフェリシティって作品選びが上手いのか、観た作品はどれもこれも面白いんですよ!また男前でカッコいいんですよね。あの気球の上の蓋を開けてくるって言った時、内側から行く方法あるのかなっと思ったらまさかの外回り。あんなんメッチャ恐いに決まっとるやん!それでも行くのがフェリシティ。いや、アメリアと役名で呼ぶべきか。しかも気球のてっぺんで立つとか!観ててドキドキでした。良い子は絶対真似しちゃダメなヤツですね。
しかし、生身で飛行機の高度まで行ってしまうってよくよく考えるとスゴい話ですよね。個人的に生身で行った事がある一番高い高度は富士山の頂上の3,700mなので、それすら比べ物にならないぐらいの高度。もはや想像も付きません。勿論、本作は実話をベースにした物語なのですが、実話ではジェームズ・グレーシャーとヘンリー・コックスウェルという方で高度一万メートル前後まで気球で行ってるみたいです。よくやるよなぁ。正に命懸け。当時の人のチャレンジ精神には感服するばかりです。
エディ・レッドメインはフェリシティとの相性抜群ですよね。オタクっぽい科学者とか大得意な役柄なのではないでしょうか?「イエスタディ」のヒメーシュ・パテルも出てましたね。「イエスタディ」好きだったので今後の活躍に期待です。
amazonで観れる事に気付いてなくって劇場で観たのですが、空の美しさとスリリングな展開に物凄く引き込まれた作品でした。
快作! またこの二人がやってくれた!
11 かあ〜、面白かったあ〜!
俺の中での傑作がまたひとつ。
1862年のロンドンで、天気を理解したい科学者が、女性気球乗りの協力のもとで、気球で7000mを超える高さに挑む話。
実在した科学者と、実在した女性気球乗りを組み合わせた「史実に基づく創作」らしい。(事実は、bloodtrail さんのレビューに詳しくあります)
主演の二人は、「博士と彼女のセオリー」の二人。
----観た当時の俺のレビュー----
素直に、いい科学者が、長く生きて、よかった。本当に祝福を送りたい。ストーリーも科学好きの俺には、めちゃくちゃ面白かった。
----ここまで------------------
今見るとずいぶんあっさりしたレビューだが、すごく気にいってたのは事実。
そして今回は、それを上回る爽快で、ドキドキする話ができました。これを作っただけで、俺はAmazonスタジオを尊敬するよ。
「見上げて。空は解放されている」
「傍観者に、世界は変えられない」
ドキドキすると言えば、自分のレビューの中では「ザ・ウォール」がダントツだが、あの映画はホントにそれだけの映画。こっちは、同じような緊張感が、何回もある上に、科学者の性(さが)まで描いてた。
blood trail さんのレビューに詳しいですが、気球乗りが女性という部分は創作とのこと。その創作がまた、現代の今まさに向かっている "男女同権時代" を示しているようで、またシビれる。主なアクションシーンはすべて女性。そしてその操縦技術は、亡き夫に学んだもの、というところまで含めて、いい感じ。(最もそれを感じたシーンは、ネタバレなので、最後に区切って書いときました)
事実に基づくが創作ってものをうまく使った例なのでは。ぜひ、この映画が、「エンタメ部分ももちろんあるけど、気球しかない時代に、1万メートル上空のことが知りたい、と実際に昇った科学者がいたことは、事実なんだよな」と語り継がれる映画になるといいな。
------- ここからネタバレ -------
先ほど、「 "男女同権時代" を示しているようで」と書いたが、自分がそれを最も感じたのは、気球上部の修理を終えた主人公(女性)が、落下して宙吊りになり、必死で気球に戻るあのシーンです。主人公(女性)は、あらん限りの声で主人公(男性)を呼ぶが、彼は気絶していて気づかない。主人公(女性)は、自分だけの力で気球にたどり着く。…主人公(男性)は、事が終わってから気づき、主人公(女性)の手のケガを見て、優しく労わる。
どうですか、このシーン。かって見ていたシーンと男女がすっかり入れ替わってますよね。自分は、女性がこういうことをすべきだと思っているわけではなく、どっちが主になっても、こういうシーンには感動するな、と思ったわけです。今までこういうシーンを観てなかったのは、観る側も作る側も、そういうもんだと知らず知らずのうちに思い込んでいたのだろうなと。
それを気づかせてくれてありがとう、この映画。
この映画では、主人公(男性)が、「科学者」という、特定領域ではすごいけれど、日常生活では勇気や行動力に欠ける、という姿にイメージされがちな職業だったので(自分はそんなイメージは持ってないが思わないけれど)、描きやすかったと思うが、いずれにしろ、こんな風に描写できる映画が出てきたってことに、時代の流れを、いい意味で感じる。素晴らしいことだと思う。
------- ここまで、ネタバレ -------
2020/3/11 追記
・見上げてごらん。空は解放されている。
・傍観者に世界は変えられない。選んで生きる者が変えるのだ。
【オーバー7000mの世界。下界の嘲笑、トラウマを糧にし、高度飛行に挑戦する二人の姿と自然の風景に魅了される。】
物語は気球が上昇するように、ゆったりと始まる。
3000m付近のブロッケン現象、積乱雲の中の稲妻の閃光と突風、飛翔する蝶の群れ。
が、7000m付近から状況は加速度的に厳しくなる。
無謀とも言える冒険も、エディ・レッドメインとフェリシティ・ジョーンズのコンビが演じると、心の中でハラハラしながらも応援してしまうのは何故だろう。
とりわけ、アメリアの7000mオーバーでのあの行為にはもう、ビックリである。
(フェリシティ・ジョーンズは困難に挑戦する先駆者を演じる姿が似合うなぁ。「ビリーブ 未来への大逆転」での姿が脳裏を過る。)
それにしても、ジェームズが高度障害に陥るシーンからの二人の機転、息もピッタリのジェットコースターのような着地までの流れは食い入る様に見いってしまったよ。
やれやれ。
〈死に直面した時に、力を合わせ生還した際の相棒は終生の知己になる事は経験で知っているが、あの二人はどうだったのだろう。 アメリアは架空の人物であるが、きっとジェームズを陰で支えた人がいたのだろうな〉
想像以上のスリルを味わえる、ハラハラドキドキなお話。昔の人の苦労が偲ばれます。
予告でみた映像がとても雄大で、かつスリリングでした。
なにかドキドキさせられてしまい、鑑賞。
上空10,000メートルを、疑似体験できます。
とてもスリリングな、天空アドベンチャーでした。
けれど
高所恐怖症の人にはちょっときついかもしれません。
高所恐怖症のヒトはやめておきましょうね? はーい
高所恐怖症のヒトいませんね? はーい
高所恐怖症のヒト手を上げて? …はーい
…
おバカさん? はぁ
何をかくそう
ゾンビもだめですが、高いところもダメです。
なのに、気になったら観てしまう。 どうしましょ
☆
「気象を研究し人々の役にたちたい」
そう願う気象研究の学者センセイ と
気球を操縦するヒロイン
二人が、人類未到達の上空までたどり着き
そしてなんとか地上に戻ってくるお話です。
気球という「吊り橋効果」満点の空間で
「より上空を目指したい」
「無事に地上に帰還させたい」
そんな思いが交錯するのですが
ヒロインの過去が次第に明らかになり、そして…
☆
実話がベースとのこと。
今では当たり前になっている色々なことが
先人の努力と苦労でできていることに
感謝の一言です しみじみ
以下、余談です
宮崎アニメ
いくつかのシーンで頭をよぎりました
・積乱雲の中を飛ぶは面 ⇒ ラピュタの竜の巣
・ラストの娘たちの凧あげ ⇒ ナウシカのラスト
・かごに乗り空を漂う ⇒ ラピュタのラスト もしくは 紅の豚
ヒロイン
久本雅美に似てるなーと。
化粧を落とした笑顔がとてもチャーミング。
どこかでみたなと思ったら「ローグ・ワン」の方でしたか。
気球の離陸
地上から見物するのって、
ロケット打ち上げを見に行くような感じなのでしょうか。
(TVでしか見たことありませんが)
なんとなく、ワクワク感が分かる気がします。
素朴な疑問
脱出用にパラシュートはもっていかないんですかね。
(わんこ用のはあったのに)
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
語り継がれるべきもの
「娯楽としてではなく、学問として語り継いで欲しい」
ジェームズが居合わせた皆に語りかける。
これは、きっと僕達に向けた映画のメッセージでもあるように思う。
2020年、世界的なリスクコンサルティング会社の代表イアン・ブレマーが、今年の10大リスクを発表した。
これには、気候変動が含まれていた。
また、世界的投資会社ブラックストーンのバイロン・ウィーン会長が、一般的な投資専門家が3割程度と見做すが、自身は50%の確率で起こると考えることをサプライズと定義し、そのうちの一つに、アメリカでも気候変動が選挙の争点になると予想していた。アメリカは今年、大統領選挙に加え、上下院の選挙も控える。
ジェームズとエレンの命がけの気象研究は、今にずっと繋がり、現代の観測や調査の礎になっているのだ。
温暖化は、1600年代の半ばから1900年ごろまで続いた寒冷化の反動で、大きな気候変動の一部なのだと主張する人もいる。
トランプ大統領もそうしたなかの一人だろう。
しかし、大気汚染物質や二酸化炭素の排出量は確実に増加し、これは人間活動の結果であることは間違いない。
今、僕達は、ジェームズなどから綿々と続く気象研究に敬意をもって接し、気象研究者の声に出してもっと耳を傾けるべきではないのか。
ジェームズが「娯楽ではなく学問として」と言ったのは、映画の僕達に向けたメッセージなのではないか。
日本は、土地提供者や投資ファンドが潤った太陽光発電の導入には前のめりだったが、買電量が限界を超え、いつの間にか、再生可能エネルギーの導入の困難さが指摘され、原発の必要性にすり替えられそうになっている。
日照時間が日本よりももっと短い欧州では風力が主流だ。
日本は風力を十分に試しているだろうか。
東北や北海道で有力な地熱発電を試しているだろうか。
国立公園法があるのは知っているが、国立公園内で、民間の土地を転がせないとか、そんな理由で推進者が少ないのではないか。
国立公園法を改正しようとか、特区を利用した地熱利用を考えた政治家はいないのだろうか。
小泉環境相が頼りないなどは言い訳にならないような気がする。
昨年のブラジル、アマゾンの森林火災や、現在も続くオーストラリアの火災をニュースで目の当たりにしたことを思い出しながら、この映画を観た。
空高く飛ぶ蝶が素敵です
私、学生時代に気球サークルだったので、気球と聞いて楽しみにしてました。
気球に乗ってしまったら、高度高くなると地上の人関係なくなるじゃないですか。完全に気球に乗ってる2人だけの世界になる。だからそこでどんな話をするか、ってすごく大切だし、貴重な時間になるんだよなあ。その時間がとても良く描かれていたと思います。男と女だけど、恋愛に持っていかなかったのがGOOD!
ゼロ・グラヴィティと比較されたような予告編だったけど、それは少し違う気がしました。ゼログラとは異なる面白さがありました。
150年前くらいの設定だけど、衣裳がいまいちいけてなかったなあ。なんか地味。そういうもんなのかしら。ただ、電気がおそらくない時代(流通してなかった時代?)の夜の描き方は、良かったです。蝋燭の明るさってこんなもんだよね、っていう妖しさがありました。パーティーのシーンとか。
ただ、私寒いのダメなので、空に行けば行くほど寒くなるじゃないですか。なんで手袋しないかなーって、そればっかりが心配になってしまって。。。あるでしょ、さすがに。って思ってしまった。。。
最後の終わり方も素敵でした。あのゴンドラの中でどんな話をしたのかが気になります。
7マイルの冒険 (ジェット機の巡航高度=10800m)
科学的な知的欲求に命を懸けたジェームズ・グレーシャー。深海に潜ったり、戦火を掻い潜って大航海したり、凍った大河をソリで渡ってシベリアまで出かけたり、ファミコン並みの集積回路だけで宇宙空間に飛び出したり。当時の技術水準からすれば、無謀で命知らずな大冒険に挑んだ科学者達の物語って、無条件に萌えてしまう訳で。
当時の王立協会は軍事目的だったり、他の欧州列強を出し抜くための研究には、ドバドバ金をつぎ込んだりしてました。何か今も変わらんよね。気象学は、人の生活に関わるあらゆる方面に必要とされるものですが、当時は航海術への寄与や、兵器化のポテンシャルなんかが重視されたんじゃないかと推測。天文観測技術も航海術としてだもんね。
夫を亡くした女性飛行士アメリア・レン(英国貴族の末裔?)は、エンターテナーとしても一流。7000mを超え、気球の破損のリスクに恐怖しながらも、最終的には未知の世界への誘惑に抗えず。ロック様ばりの大活躍で飛行を成功させる。フェリシティ・ジョーンズ的には過去最高レベルの熱演です。いつもテンションは高い役が多いけど、今回はフィジカルでも凄かった!
「死ぬも生きるも、君と一緒だ」なんて、痺れるじゃないですか。普通、けこーん!なんかしちゃわないですか?ここまで来たら。いずれにしても、大冒険の後、エンターテナーの衣装を脱ぎ捨て地味な服装で観測飛行で気球を操舵しているレンの姿が、最高に素敵。俺も飛びたい。ただし天気のいい日にね!
良かった。とっても!
好みのジャンルだったもんでw
◆物語のモデルとなったコンビは、James Glaisher & Henry Tracey Coxwell
ジェームズ・グレーシャー(James Glaisher)は実在する気象学者。実家が時計職人であった事や、グリニッジ天文台の助手を経て気象部門の研究者となった事、雪の結晶観察の緻密なスケッチ本を出版した事、高空の大気の温度と湿度を計測するために気球による飛行を繰り返した事、1862年9月5日の飛行で、それまでの高度到達記録を破り、推定10,900mまで到達していた事。また、彼が高度8,800mを超えた所で酸素不足により気絶したこと、同乗者がバルブを開いて降下させたことは、事実であり映画の通り。
でね。問題は、この、「同乗者」なんですけど。Henry Tracey Coxwell と言う、王立海軍の提督を父に持つ「飛行士」なんです。男性です。彼もまた、低酸素症に苦しみながら、ロープを口にくわえてバルブを開いたそうです。つまりは、フェリシティ・ジョーンズ演じる、アメリア・レンの存在と超人的な活躍がフィクション部分って事になります。
尚、彼らの飛行の状況を記録したイラストを見ると、ゴンドラのサイズは映画に登場した気球の半分ほどのサイズ。コンパクトなゴンドラが、逆に冒険心をそそったりするんですよね、これが。ちなみに気球の名前は「Mammoth」。このセンスは理解できないです。空にも、天気にも関係ないし、イギリス的でも無いし。なんでなん?マジで謎。
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4/1 今更補足
Ameliaにはモデルとなった女性が実在するそうです。
イギリスの女性飛行士だった Margaret Graham と、 初の女性気球操縦士、Sophie Blanchard の2人です。Sophie Blanchard の夫、Jean-Pierre Blanchard は操縦士。Sophieは夫の死後、操縦士になったと記述があります。更に、Jean-Pierreの事故死は、1824年5月25日に起きたThomas Harris の事故死に基づくものだそうです。
女性の飛行士・気球の操縦士も実在していたよ!って事で。
夢と情熱を乗せて気球は飛ぶ。
Amazonプライム・ビデオで4K UHD版を鑑賞。
このふたりの勇気ある活躍が無ければ、今日の天気予報は確立していなかった…。そんな実話を元にした本作、空の描写が大迫力かつ美し過ぎて、テレビやスマホの画面で観るだけじゃあ勿体無いなと思いました。劇場公開も納得の仕上がり! 凍傷危機の中、気球をよじ登って行くアメリアの奮闘シーンはお股がスースーしたぞぉ…(←何故にクレしん風…(笑))
初共演作の「博士と彼女のセオリー」は未見ですが、フェリシティ・ジョーンズとエディ・レッドメインのコンビネーションは抜群だなと思いました。お互いへの信頼感みたいなものが演技から垣間見えて来ました。
気球に乗って前人未到の高度へ―。ふたり共この挑戦に並々ならぬ想いで望んでおりました。一方は過去と向き合うため、もう一方は自分の仮説を認めさせるため。共通しているのは、自分を変えるためだということ…!
新しい発見には夢と勇気と情熱が欠かせない…。
ハラハラドキドキしますが、やっぱり防寒着は着ないとダメでしょうw
劇場での予告編を観て“面白そう♪”と思い、初日に鑑賞しました。
で、感想はと言うとまあまあかなw
普通に面白いのは面白いんですが、気球でのシーン以外でのシーンでさほど引っ掛かりが個人的には感じられないんですよね。
それでも今から約150年前に気球で気象研究をすると言うお話で空に昇ると言うのがまだまだ夢物語の時代に危険を省みずに挑戦すると言うのはとても夢があり、予想以上にハラハラドキドキ。
高い所なんかに憧れはするけど、いざ昇るとなると足がぶるぶるw
同じく海でも川でも底の見えない所で泳ぐなんてムリムリw
だから、とんでもない高さなんて、ホントにとんでもなくてw、高い所が苦手な者からすると、ずっと足元がガクブル。
それも半端ない高さで籠の縁とかに立ってるのを見ると“俺には無理~”“もう、止めて止めて~”となり、遊園地のアトラクションの様な体感でスリリングな時間を過ごせましたw
回想パートと進行パートで進んでいきますが、進行パートはずっと気球での空の旅。
飛び立っていきなりの雲の中での嵐に会い、雲を抜けると一面に広がる青い大空と白い雲。
物凄く綺麗。
「雲の草原」と言う言葉が似合うくらいに一面の雲はやっぱり雄大な感じでジブリの「天空の城ラピュタ」を思いだし、“あのデカイ雲の塊は竜の巣か?”“これだけの雲があればラピュタがあっても不思議じゃない”なんて思ったりしましたw
VFXにしても実写ならではの爽快感がありますね♪
登場人物は気球操縦士で過去に夫を気球の事故で亡くしたアメリアと気象学者のジェームズの凸凹コンビ。
「ゼロ・グラビティ」の単語が宣伝でも使われてましたが、まさしく一世紀半前のゼロ・グラビティで人類が未到達の領域への挑戦はワクワクします。
気球操縦士のアメリアを演じるフェリシティ・ジョーンズは「スター・ウォーズ:ローグワン」の主人公のジンを演じてますが、あの頃よりも結構老けた感じw
未亡人ですが、確りと芯の強い女性を表現してます。
登場からエンターテイナーで悪い意味では目立ちたがりのアメリアが回想シーンでの夫を亡くした気球には乗りたくないと言うが“嘘だろ?”と言うくらいのはしゃぎっぷりで最初はおてんば感満載のアメリアが引っ掻き回すのかな?と思いきや、引っ掻き回すのはジェームズw
もう、このジェームズが個人的にはどうしょうもない奴に映るw
研究の為に計器やらの実験道具は持ち込むのに、重いからと防寒着を持ち込まない。
アメリアに突っ込まれても“気合いでなんとかする!”と科学者らしからぬ根性論を展開。
アメリアが“記録更新。はい、戻りましょう”と言うのも振り切って、どんどん上昇させて行く。
“寒さは気合いでなんとかする!”と言う割りには、あまりの寒さと高度障害で早々とリタイア。
寒さで気球のガス抜き弁が凍ってしまい、使い物ならなくなったので気球の上に行って、修理するのもアメリアでジェームズは何にもやってないw
自分だったら、“お前がここらで降りようと言うのを振り切って、上へ上へと行くのを進めて、挙げ句の果てに防寒着も持ち込まず、気合いでなんとかする!と大見得切った割には早々とリタイア。俺が死にそうになっても助けてもくれずに気を失ってたとは、このスットコドットコ!”と罵倒しているでしょうw
連絡用に鳩を何匹か持ち込んでいるが、最後の鳩を取り出した時にあまりの寒さからか“あっ死んでる”とポイと捨てたのはさらっと鬼畜w
他にも降下時の重さ対策で籠の中の荷物をポイポイと下に捨ててましたが、“下に居る人達への遠慮とか対処は無し?”と思ってしまう。
“こんな時代だし、そんな細かい事は突っ込むなよ~”と思うんですが、ジェームズのヘタレっぷりからなんか突っ込まざるおえなくなりましたw
進行パートと回想パートでの両立でストーリーはそんなに難しくはないんですが、回想パートになるとテンポがちょっともたつく感じと些かアメリアの頑なに気球に乗りたくないと言う気持ちが亡くなった夫への禊ではないけど、落とし前をつける的な乗る事を決意した流れもちょっと解り難い。
高度が上がって、気温がマイナスになって、二人が凍傷になりかけてるのを見ると「タイタニック」のラストを思い出し、ラストの降下からの不時着は「ゼロ・グラビティ」を思い出しました。
でも、不時着時のあれは大怪我だけでは済まないんじゃない?と思うくらいの衝撃具合。
結構不死身な二人ですw
史実をベースにしている事から淡々とした流れの中で誰も行った事のない未知の領域に挑む話に必要以上にアクションでのアクシデントなんかを盛り込む必要性は無いにしても、それならば二人の対話と人生の中にもう少しこちらの琴線に引っ掛かる何かがあったら良かったかなと言うのと、回想パートが思ったよりも何かもたつく様に感じます。
今から約150年前に気球での飛行と言うのはかなりの冒険野郎で安全を保証されたものではないし、こういった先人達の果敢な挑戦と偉大な功績で今の科学や文化が成立している事を考えると「傍観していても何も起こらない。立ち向かわなければいけない」の言葉はとても重いです。
あと、ちょっとこれは個人的な意見なのですが、Amazonスタジオが製作している事から、Amazonプライムでも鑑賞出来るらしいのですが、それが劇場公開よりも早く鑑賞出来て、安価に鑑賞出来るとなると劇場での大きなスクリーンで鑑賞出来る良さを差し引いても、ちょっとどうかと感じてしまいます。
スマホと劇場スクリーンで鑑賞出来る事を同じ並びで比較する事は出来ないんですが、劇場公開版とAmazonプライム版はバージョン違いなどをつけても良かったのではないかなと思います。
普通に面白いのは面白いんですが、ちょっと鑑賞前のハードルを上げていたので少し肩すかしな感じがしますが、個人的な一意見の感想として捉えて頂ければ幸いです。
世界を変えるために行動しなくちゃ
操縦士のアメリアは、夫を失ったことに意味を見出せずにいた。しかし気象学者のジェームスに出逢い、再び気球に乗ることでその意味を見出すことが出来た。
落ち込んでいるだけでは、何も変わらなくて
自分で行動して、世界の見方を変えるべき!と教えてくれました。
映像も綺麗で臨場感のある演出等が素敵でした。
彼らがいるから今の生活がある
史実をもとにファンタジー要素を加えた作品。作品の大部分が史実というわけでは決してないのでアドベンチャー作品を見るような感覚で楽に見られると思う。
今の時代を生きる者の率直な気持ちとしてはなぜそこまで無謀なことに挑むのか、命よりも大切とは…なんて一瞬思ってしまうシーンもあった。
それは今大きな不自由がない生活で生きるからこそ、命を第一に生きる事ができるのであろう。
天気が予測すらできない時代、天候によって人々の命が奪われることもある。そんな人々の命を救うために自分の命の危険を犯してでも挑み続けるジェームズの姿は終盤はかっこよく見えてくる。
決して彼の行動で天気がすぐに予測できるようになったわけではないからね。あくまでそのきっかけの一部に過ぎないのだが、その一部の為にでも命をかけて挑むんだから、こういう偉人達が過去にいたから今の生活があると思うと本当に感謝の気持ちでいっぱいになる。
便利な世の中になった今、未知なることに触れるのは一般生活においてはかなり減ってきている。
こういう作品を見ると、未知なるものへの体験、思考、挑戦というのが凄く羨ましく思い、強い憧れ心を抱いてしまう。
当初は映画館で鑑賞予定だったが、早く見たい気持ちを抑えられるずAmazonプライムで鑑賞してしまったが、その期待に応えてくれる作品だったと個人的には思った。
史実を利用した、がちがちのフィクション
海外で鑑賞しました。
英語に自信がなかったので、史実を予習してから見ましたが、
余りにも美化されていて2人が生還すると分かっていても「なぜ死なない!」と不思議でした(笑)
飛行中と過去の時制を織り交ぜるのは退屈せず良かったです。
映像もとても綺麗ですがこちらもまた少し盛り盛り…
創作のために主人公を女性にしキャラクターを作成したことは、個人的には彼女の背景があり、ストーリーがあったのでまぁ良かったと思います。
史実を利用したフィクションとして楽しむのが良いでしょう…!
(ちなみに相方のエディはクレジット5番目くらいでした笑)
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