「法律世界の専門性をあくまでドラマティックに魅せるミミ・レダー節は健在」ビリーブ 未来への大逆転 ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)
法律世界の専門性をあくまでドラマティックに魅せるミミ・レダー節は健在
これがミミ・レダー監督の久々の登板作でもあることが嬉しい。『ピースメーカー』や『ディープインパクト』などの代表作を持つこの女性監督だが、かつてTVシリーズ「ER」で数々の専門用語を散りばめながらも芯の部分ではしっかりヒューマニズムに重きを置いたバランス感覚は、法律の世界を舞台にした本作でも大いに発揮されている。その結果、専門的なのに実に分かりやすくドラマは進む。分かりやす過ぎるくらいにドラマチックなので、しっかりとRBGについて知りたい人には生ぬるく感じる節もあるかもしれないが、しかし結果的に多くの観客が感情移入しやすい良作に仕上がった。
フェリシティ・ジョーンズの凛として真っ直ぐ前を見つめる姿もいいが、彼女を支えるアーミー・ハマーの優しい存在感も素敵だ。そして何よりも、成長した娘との「気づき」を通じてRBGが突破口を開く展開が爽快だ。RBGの入門編として打ってつけの一作と言えるだろう。
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