「荒くれ者の西部劇かと思いきや、唯一無二のヒューマンドラマ」ゴールデン・リバー スクラさんの映画レビュー(感想・評価)
荒くれ者の西部劇かと思いきや、唯一無二のヒューマンドラマ
ゴールドラッシュに沸き立つアメリカを舞台に腕の立つ殺し屋兄弟を中心にして追う者と追われる者の西部劇と思って観始めたら、
過去のトラウマ、切っても切れない兄弟の縁、友になれたかもしれない相手とのタイミングの悪い出会いなど
西部劇のドンパチ要素もしっかり見せつつ、登場人物に感情移入してしまうヒューマンドラマ要素が強く、オールタイムベスト10入り決定。
前半は追う者と追われる者それぞれの物語が進んでいくんだけど、殺し屋兄弟たちはそうなるしか道が残っていなかった過去が垣間見えてくる。
サイコロの目が6なら良い人生を歩めたけど、たまたま1が出てしまったから今の人生になっているだけ。
本人たちにはどうしようもない運命の流れから哀愁が感じられる。
追う者と追われる者、この2組が出会った後の展開でさらに引き込まれる。
出会い方が違っていたら、殺す・殺されるの関係ではなく、友になれていたかもしれない。
出会うタイミングが今じゃなきゃ、こんな結末にはならなかったかもしれない。サイコロは無情にもまた1を出した。ただそれだけ。
物語の最後に出た目が1か6か、観てからのお楽しみ。
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