「似ても似つかない、シスターズ兄弟。兄弟愛が心地良い。」ゴールデン・リバー アルさんの映画レビュー(感想・評価)
似ても似つかない、シスターズ兄弟。兄弟愛が心地良い。
子供のまま大人になった兄弟の西部劇、ライトなウェスタンくらいの印象か。【ゴールデン・リバー】の邦題はしっくりせず。原題通り【The Sisters Brothers】だった。
西部劇特有の銃撃戦は少なめ、寧ろイーライ・チャーリー兄弟の強さを印象付けさせる為の演出。緩やかに進み、少しずつ物語が変化していくロードムービー。何気無いユーモアが合うか、この過程をじっくり楽しめるか、もしくは退屈と捉えるか。
ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックスの絶妙な演技が、長年一緒に居る兄弟という役に微塵の違和感も覚えない。
ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドのお互いがお互いを見透かす程の観察力と洞察力、そこからの関係性を築いていく表現も素晴らしい。
この4人の演技を楽しむ''限りなく娯楽に近い''秀逸な『作品』に仕上がっている。
邦題の通り、物語は【黄金の川】に向けて進んで行くが、あくまでも起承転結を作る要素。登場人物それぞれの性格、考え方、心境の変化、それぞれがそれぞれ求めているモノ(コト)を楽しむ2時間。起承転結の''転''が余りに大きく、ラストの''結''が物足りなく感じてしまったのだが、安心のハッピーエンドでほっこりなラスト。
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