「ビジュアルの美しさはいいが、怖くない」サスペリア コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
ビジュアルの美しさはいいが、怖くない
一人で観に行ったよ。
元々のイタリア映画は、音響の巧みで驚かせてくれましたが、リメイクの本作は「画面の美しさ」が最優先。
視覚的、美術的な衝撃はたしかに元作品を上回り、見応えがあります。
カルト的名作、怪作のうちに入るかも。
ただ、ビジュアル優先しすぎて、「なんでこんな展開で、今何が起きてるか」が、意味不明レベルに説明がカットされてしまって。かなり難解。
おまけに、大きな話の改編もあり。
ドイツのベルリンの壁を使ったり、建物の赤でなく衣装の赤に変えたりは、むしろ大胆で素晴らしいアレンジでしたが…
ネタバレ回避に詳細を省きますが、主人公の女の子の立ち位置を変えちゃったら、怖くないやん。
ホラーでなく、グロいサスペンスになっちゃう。
怖がる観客の代行者の役割を主人公が持てず、代わって別キャラを二人追加したため、視点が分散し、怖さを体感できなかったです。
私は個人的にそこで入り込めずに、眠気をもよおしてしまいました。
「決して一人では見ないでください」は、私にとっては誰かに横から起こしてもらう意味になってしまいました。
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