「名も無き人間たちに敬意を」ハンターキラー 潜航せよ KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
名も無き人間たちに敬意を
貴様!なんだその大味な話の核は!
なんだその綺麗ごと全開な人情主義の対処法は!
好きだ!ありがとう!泣けるぜ!なあ!そうだろう!?そういうもんだろう!?
息を飲むこと十数回、息を止めること数回、息が詰まること数回。
海の中と宇宙空間の中は、その場所は正反対だけどもよく似ているなとふと思う。
直径数十センチの穴が命を奪う。行き場も無く漂う死体。
しつこく追ってくる魚雷から逃げるため、障害物だらけの海の中を縫ってギリギリの加減で急旋回する決断。
もう一瞬一瞬がスリルに溢れていて、心臓をバクバクさせながら観ていた。
アメリカvsロシアという、ちょっとヒヤヒヤする設定。
ストーリーの本筋は正直だいぶ苦笑もの。
ご都合主義は当たり前。
攻撃主の言動が非常にふんわりしていて説得力に欠ける。そんな無茶な反乱が今時あるか?権力目的って何?権力って何?
でもそれでいい、それが良いのだ。
物語の整合性だとか、伏線がどうとかこうとかどうでも良いんだ。そういうことじゃないんだ。
まず潜水艦のかっこよさと艦長のかっこよさをアピールすること、そしてとにかく多くの個所にスリルを散りばめて退屈させないこと、何よりも大事なものを思い出させること。
なぜ人間は忘れてしまうんだ。
敵vs味方の集団対集団の中に、人間対人間の血の通ったやり取りがあることを。
目的のためにただひたすら消費されていく兵士たちの一人一人に名前と顔と人間関係とそれまで生きてきた歴史があることを。
艦長の人情主義で理想論的な方針はあまりにもお綺麗すぎる気もするけど、これくらいハッキリ示してくれると嫌でも実感するじゃない。
人間って愚かだけど、そう悪いもんでももないじゃない。性善説、勧善懲悪、上等上等。
潜水艦の外から中のギミックやそれを動かすために一人一人が働くさまを惜しげもなく披露してくれる。
意外だったのが、潜水艦だけにとどまらず、陸の少数機密部隊や双方の本部の切羽詰まり具合も丁寧に描いていること。
特に機密部隊の四人の健闘には強く拳を握った。
マルティネリ…!隊長…!ロン毛…!ひげ面…!そしてオレグ!「くたばれ」は胸がギュッとなった。
敵対する立場の両者が手を組む展開にグッとくる。
今ここでは同志だから。
海中と陸上でおなじことが起きているのもなかなか昂るものがある。
ほらみんな分かってるんだよ。ちゃんとわかっている人は案外多いんだよ。気付かないだけで。
本物の「権力にものを言わせる」シーンも好き。威厳大事。
ソナーや戦いの際の音はかなり重要なはずなのに、安っぽい壮大さを感じるBGMがやたらと鳴り響いていたのが気になった。
さすがに静音の時は止んでくれるけど、例えば戦闘の時や追われているときももう少し引き算してくれるとより入り込めたと思う。
出陣の時に挟まれる資料映像みたいな画質の映像、これはこれで雰囲気あったけど普通に高画質で迫力ある映像が観たかったかも。
というか全体的にCGは粗めに感じたし、それなりにお金かかっているんだろうけど何故かB級映画の親しみを感じた。いや良い意味で。
マルティネリと副長とパークと機密部隊のロン毛とヘッドフォンの男性が好き。
潜水艦、駆逐艦、戦闘機、生身の作戦実行などの雄々しいロマンを大きく感じる。
更にはイケおじからシャープな若者、王道ホワイトにアジアンにブラックに混血などさまざまなかっこいい男が観られて、乙女の仄かなスケベ心もそっと満たしてくれるのが嬉しい。
特に誰も脱がないけど。
潜航の際の斜め立ちがめちゃくちゃかっこよかった。
電車で揺れた時もあんな風に腕組んでどっしり背筋伸ばして凛とした顔をしていたい。
敵味方関係なく、ただただ死んでいくモブが少し悲しかった。
命令のために息絶えた名も無き人間たちに敬意とお悔やみを。
触手ニョロ
ありがとうございます!!
斜め立ちやりました笑
成功すれば良いんですけど、失敗した場合自分だけならず周りに迷惑がかかることに気付き、それ以来あんまりやってないです∧( 'Θ' )∧
意志が弱いことを強く抱いていきます!
KinAさんの突き抜けたテンションの変な?!感想文に触手が伸びますぅー♬大好物ですヨ(^_-)-☆
うっわぁー!
斜め立ちっ!ホントにやったんだー(>_<)可笑し過ぎぃーっ!お腹いたぁ~(笑)
KinAさん、大丈夫ですよー☆自身のことを「意志が弱い」って言える人こそ、真の強さを持ってると思いますよ~(^_^)v
そんなお褒め頂き光栄です…!!
文章におけるテンションがいつも定まらず、なんか変な感想文になってるなーと思っているのですがそう言われるとかなり嬉しいです。
電車での斜め立ちチャレンジ、実践するとわりと危ないことに気付きました笑
この作品を観てモブキャラの命に想いを馳せた後、オーヴァーロードにてモブなんてみんなシネーと言ってるので所詮意志の弱い人間であります!
KinAさんのレビュー、オモチロ過ぎぃ~♬
①冒頭の言いまわし!
②「息」を使った3段活用!
③“電車で揺れた時も・・・”には笑わかされたぁー(^o^)
興奮覚めやらぬレビューの締めくくりに哀悼の意を表するところなんかGoodですワ☆
KinAさんのレビューは、映画を超越してますネ!拍手っ、・・・パチパチ(^_^)/