「よくわからない業界だけど、いわゆる本を出版する出版社は、もういらないのかもしれないと思った。」騙し絵の牙 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
よくわからない業界だけど、いわゆる本を出版する出版社は、もういらないのかもしれないと思った。
大泉洋さんが出演しているものはだいたい面白いから見てみた。
全体的に言うと、騙し絵の牙というより、騙し絵の映画という感じだった。
映画自体がなんとなく本当っぽいけど、全部嘘みたいな印象だった。
予告編で言っていた台詞も言っていないし、『コンフィデンスマンJP』みたいな詐欺的なストーリーなのかな?と思っていたけど、そうでもなかった。
結構有名な俳優がたくさん出演していて、見せ場もそれぞれあったので、最後まで飽きずに見られたけど、内容的にはちょっとひどかった。
一見、前に大泉さんが出演していた『ノーサイドゲーム』みたいな感じで、大泉さんも演技もそんな感じなんだけど、これも騙し絵で、一言で言うなら、泥試合ゲームだった。
しょぼい会社の人が、しょぼい派閥争いを繰り返して、それに勝利してハッピーに生き残る人がいるわけでもなく、泥試合を繰り返しているうちに皆ダメになっていった。
乗っている船が泥船なんだから、皆で協力して助かる道を探さなければならないのに、しょぼい戦いばかり繰りかえしていては、助かるものも助からない。
松岡さんが最後に勝ったような気もしなくもないけど、あれも一時的なもので、結局はダメになるんだろうな?と思った。
よくわからない業界だけど、いわゆる本を出版する出版社は、もういらないのかもしれないと思った。
もちろん出版社だけではなく、出版関係の人もいらなくなり、大量の失業者が出て、社会問題になるかもしれないけど、出版するというより、全部Webでいいような気がしなくもない。
この映画見てわかったけど、出版社って雑誌で食べているらしい。
もちろん雑誌もWebでいいと思うけど、どうしても出版したいなら、雑誌だけでいいと思った。
完全にテキストだけなら、個人がユーチューブみたいにアップしていって、そのうちの人気のある人だけが、お金をとって読ませればいいと思う。
どうしても紙で読みたいなら、プリントアウトという手もあるし、少々お金はかかるけと思うけど注文印刷か、そういう人向けの少量生産でいい。
個人的には出版物の中でも、特に小説はいらないような気がする。
昔はよく小説を読んでいたけど、まったく役にたったような気がしない。
想像力もつかなかったし、字や慣用句を覚えたか、というとそうでもない。
世の中のことや人生、人の心がわかるようになったか、いうとそんなこともない。
役に立つ立たないは関係ないかもしれないけど、面白いから読むということだけなら、漫画だけでいいような気がしないでもない。
この映画は、内容的には泥試合ゲームだったけど、いろいろ考えさせられるところがあって、そういう意味では面白い映画だった。