劇場公開日 2021年3月26日

  • 予告編を見る

「よくわからない業界だけど、いわゆる本を出版する出版社は、もういらないのかもしれないと思った。」騙し絵の牙 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5よくわからない業界だけど、いわゆる本を出版する出版社は、もういらないのかもしれないと思った。

2022年2月11日
PCから投稿

大泉洋さんが出演しているものはだいたい面白いから見てみた。

全体的に言うと、騙し絵の牙というより、騙し絵の映画という感じだった。

映画自体がなんとなく本当っぽいけど、全部嘘みたいな印象だった。

予告編で言っていた台詞も言っていないし、『コンフィデンスマンJP』みたいな詐欺的なストーリーなのかな?と思っていたけど、そうでもなかった。

結構有名な俳優がたくさん出演していて、見せ場もそれぞれあったので、最後まで飽きずに見られたけど、内容的にはちょっとひどかった。

一見、前に大泉さんが出演していた『ノーサイドゲーム』みたいな感じで、大泉さんも演技もそんな感じなんだけど、これも騙し絵で、一言で言うなら、泥試合ゲームだった。

しょぼい会社の人が、しょぼい派閥争いを繰り返して、それに勝利してハッピーに生き残る人がいるわけでもなく、泥試合を繰り返しているうちに皆ダメになっていった。

乗っている船が泥船なんだから、皆で協力して助かる道を探さなければならないのに、しょぼい戦いばかり繰りかえしていては、助かるものも助からない。

松岡さんが最後に勝ったような気もしなくもないけど、あれも一時的なもので、結局はダメになるんだろうな?と思った。

よくわからない業界だけど、いわゆる本を出版する出版社は、もういらないのかもしれないと思った。

もちろん出版社だけではなく、出版関係の人もいらなくなり、大量の失業者が出て、社会問題になるかもしれないけど、出版するというより、全部Webでいいような気がしなくもない。

この映画見てわかったけど、出版社って雑誌で食べているらしい。

もちろん雑誌もWebでいいと思うけど、どうしても出版したいなら、雑誌だけでいいと思った。

完全にテキストだけなら、個人がユーチューブみたいにアップしていって、そのうちの人気のある人だけが、お金をとって読ませればいいと思う。

どうしても紙で読みたいなら、プリントアウトという手もあるし、少々お金はかかるけと思うけど注文印刷か、そういう人向けの少量生産でいい。

個人的には出版物の中でも、特に小説はいらないような気がする。

昔はよく小説を読んでいたけど、まったく役にたったような気がしない。

想像力もつかなかったし、字や慣用句を覚えたか、というとそうでもない。

世の中のことや人生、人の心がわかるようになったか、いうとそんなこともない。

役に立つ立たないは関係ないかもしれないけど、面白いから読むということだけなら、漫画だけでいいような気がしないでもない。

この映画は、内容的には泥試合ゲームだったけど、いろいろ考えさせられるところがあって、そういう意味では面白い映画だった。

Push6700