「【"守りに入ったら終わり。相手の裏の裏を読んで知恵を絞って、攻めろ!"ノンストップ"苛烈なビジネスタクティクス"ムービー。】」騙し絵の牙 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"守りに入ったら終わり。相手の裏の裏を読んで知恵を絞って、攻めろ!"ノンストップ"苛烈なビジネスタクティクス"ムービー。】
- 街中から、本屋がどんどん消えて行く昨今、ラストのあのシーンは、本好きには堪らない・・。-
■感想
・奇策を連発する中途入社の食えない編集長、速水(大泉洋)の"人たらし振り”に振り回される、心地好さ。
- 原作者が、速水の人物像を、大泉洋をイメージしてあてがきしただけあり、嵌まり具合が凄い。-
・タイトルに"騙し合い"とあるが、多少大仰だが、企業では会社内外問わず、あれ位の駆け引きは、日時茶飯事である。でないと、社内で生き残れません!。
まさに”馬の目を抜く”「薫風社」である。
負けた常務は、早々に退場する・・。
・豪華な俳優陣の効果的な起用方法にも、唸らされる。そして、それに応える俳優陣の姿。多数の登場人物の関係性を分かりやすく描く、脚本の力量の高さ。
・それまで、速水に良いように"利用"されていた新人編集者高野(松岡茉優)が、最後の最後に放った爽快な逆転満塁ホームラン。社の屋上で珈琲を叩きつける速水の姿。
ー 町の本屋に新風を吹き込んだね!高野さん! 快哉を送ったシーンである。ー
<現在の、苦境に喘ぐ出版業界を舞台にした、先の読めないノンストップビジネスタクティクスムービー。物語の全体構成、多数の役者陣の緩急含めた使い方など、流石、吉田大八監督である。>
Inspired・・by ・・
正に仰る通りですね!
原作付き作品もそうなのですが、それ以上に「実話を元にした」という作品にこそ、強くそれを感じます。
日本でも是非
Inspired・・by ・・
という表現が一般化して欲しいですね。
いや、私も
「原作とは別物」許容派なんですけどね。
ただ、今回のは「原作のエッセンス」すらどこにもなかったですね。
原作無しのオリジナル作品として「監督の創作作品」を名乗ってくれた方がスッキリします。
今回の評価は純粋に「吉田KIBA」へのものであって、原作と違うかどうかだの、世界観がどーのだのという観点は一切含んでおりません。
「騙し合いバトル」ではないし、起承転結の山場が始まった時点でブツッと終わった。
ジェットコースターに乗るつもりでいたものが、周囲の景色を楽しんでいるうちに終点に着き、このアトラクションはただの列車に過ぎなかったと知らされた。
そんな感覚ですねー。
まぁ、映画で誤解して塩田監督を嫌いにならずに済んで良かったです。
吉田監督にすっかり騙されました。
だって「原作は全然違う話」なんですもの。
危うく映画だけ見て塩田武志を低評価してしまうところでした。
「太宰とチャンドラー」という台詞がなかったら原作を確認しようという気にならなかったかもしれないので、それは監督か脚本に感謝です。
原作は島耕作・・・というよりは人間交差点のような、出版ビジネス界を舞台にしたヒューマニズム作品でした。
原作の速水は、非常に魅力的な深みのある人物です。
大泉洋はもちろんピッタリだけど、トニー・スタークが演じても合いそうでした(笑)
NOBUさんへ
あー、感想文あげたら、そう言うツッコミ来るかも知れんなぁ、って思ってました、アウトポストはw
米陸軍と素性が知れているので、登場したのは標準装備なんですが一点だけ。軍曹がタリバン狙撃手を狙撃仕返したのは、ルーマニア製のFPK、多分。倒れていたアフガニスタン兵士のモノですね。狙撃後に、投げ捨てる姿がイカしてましたw
NOBUさんコメントありがとうございます😸レビューを書くのは遅い方ですが、たまに早く書ける時がございます。なるべく間を空けないように気をつけて参ります。
本好きには興味深い映画でした。雑誌はスキャンダルが大事なのはわかりますが、かの雑誌はやや、やりすぎの感も有ります。表紙の和田誠さんに釣られて買ってしまうのですが・・・
本の整理ですか。わかります。気がつくと増えて増えて・・