「微妙な笑い、たまに爆笑。ウッドベースが目立つBGMが粋。」セラヴィ! AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
微妙な笑い、たまに爆笑。ウッドベースが目立つBGMが粋。
「最強のふたり」「サンバ」のエリック・トレダノ+オリビエ・ナカシュ監督(兼脚本)による3作目。移民問題や所得格差などさまざまな社会問題や差別を題材に風刺コメディを組み立てる手腕は健在。
ただ前2作は主演オマール・シーの明るいキャラが魅力の一部になっていたが、本作でジャン=ピエール・バクリ演じるマックスは公私でストレスを抱え苦虫を噛み潰したような表情が長い。スタッフの勝手な振る舞いや雑な仕事でてんてこ舞いするのには同情するが、部下の女性と不倫している点が今一つ共感できないのは日本人的な倫理観のせいか…。
シニカルなジョーク、おバカな笑いが散発的に続くが、気球を使った新郎のパフォーマンスの顛末には爆笑。また、イスラエル出身のジャズベーシスト、アビシャイ・コーエンによるBGMが効果的に響き、終盤のセッション場面での劇中曲も絶品。映画音楽担当は初めてだそうで、今後引っ張りだこになりそう。
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