「珍味」愛と銃弾 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
珍味
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マフィアの本家のイタリア映画だから血生臭い抗争劇かと思ったらいきなり棺桶の死人が唄い出したので「なんじゃこりゃ?」。確かに舞台はナポリなので陽気さは文化なのでしょう、一応マフィアものなので殺るか殺られるかのシリアスさもあるのだがキャラ設定がぶっ飛んでいるし唐突にミュージカルになるのでこの監督兄弟、何をしたいのかと戸惑いながら鑑賞。
監督の代弁者なのでしょう極妻マリアは部類の映画好き、名作の引用やパロディなど出るわ出るわ・・。親分は小柄でちょび髭、貧相なヒットラーのような面相だし敵役も怖さが薄味。光っているのはマリアと看護婦のファティマのやり手ぶり、やはりカカア天下のお国柄なのでしょう、いわば男たちは添え物で、前半はマリア、後半はファティマが仕切ると言う女傑映画にも思えました。
刺客が迫っているのに彼氏に手錠をかけてどうしたいのか理解に苦しむ設定など呆れ気味で観ていたらあの結末、まんまとしてやられました。初めて牛肉のチョコレート煮を食べた時のような感想、騙されたと思って食べてみるのも正解でした。
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