劇場公開日 2019年1月18日

「脚本が「上手い」!」映画刀剣乱舞 つぶねりさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0脚本が「上手い」!

2019年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

「大人気ゲーム」と「歴史ミステリー」を組み合わせているのに、ゲームにも日本史にも刀にも詳しくなくても楽しめるように出来ています。
わからなくても必要なことはすべて順序良く説明され、状況もとてもわかりやすいです。
また話に関係のない要素はほとんど削られているので、情報量が多すぎる!という困惑はないと思います。
 それらはファンにとっては改めて説明されるまでもないことですが、その間に事件、アクション、生活場面と次々画面が移り変わることでファンの目も飽きさせません。

 CGの加工や敵の造形、小道具、戦闘の運びなどから印象は特撮!!という感じですが、俳優を自然の中で美しく撮ることへのこだわりも強く感じる画面でした。
漫画の実写化となるとキャラクターとしての外見より有名俳優の素材を活かしてナチュラルメイク、衣装もより自然な色に……という傾向が多いですが、むしろ現実よりキャラクターに寄せた刀剣男士の姿は、さすが2.5次元です。
「この姿を見たかった!」という夢を叶えてくれます。
そしてそれだけ派手な刀剣男士に負けない信長と秀吉のバランスもすばらしい。

 評価を5でなく4にするのは「製作費がたりなかったんだろうな…」と察してしまう画面のさみしさです。
特に近年の歴史大河ドラマでは目にする機会の多い題材だけに、武将の率いる軍が派手に見えないのはちょっと残念です。
6月と言い張るにはちょっと無理を感じる景色です…笑

無駄がすべて削ぎ落とされたことで歴史ファン、原作ファンには物足りないと感じる部分もありますが、その分少ない登場人物にうまく焦点をしぼりこんでいます。
とにかく情報の調整、上手です。

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つぶねり