「課題が目立つ作品」空母いぶき 斎藤和樹さんの映画レビュー(感想・評価)
課題が目立つ作品
国家防衛を意識せざるを得ないテーマであるが、日本映画の悪習が課題として目立つ作品になってしまった。
相手からの攻撃を受けている最中、非常にゆったりした喋りや行動が多く、それらが違和感として作品を見ることを阻害している。
「葛藤」や「覚悟」といったものを描写したかったのかもしれないが、「独りよがり感」が前面に出てしまっている。また、そういう人が何人も登場するので、違和感が止まらない。
CGのチープ感は、市場規模などの観点からして仕方ないと思うが、演出についてはもっと吟味熟考する余地があったと思う。
「感情の押し付け」という日本映画の悪習がここにも、という印象が残ってしまう、残念な作品である。
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