「難病揶揄あり、自衛隊旗なし。込められた悪意に無関心過ぎない?」空母いぶき スカト○ジストさんの映画レビュー(感想・評価)
難病揶揄あり、自衛隊旗なし。込められた悪意に無関心過ぎない?
◆はじめに
公開前情報が酷いものだったので、観ないつもりでいたが、「観ずに評価する資格なし」という意見があがったこともあり、彼らの考え方を尊重し、ついでに情報が正しいか見極めるべく観てきた。
残念ながら、前情報は正しかった。いや、聞いてた以上に酷い映画として仕上がっていた。
気にせず映画を楽しんだ皆様にしてみれば、苦言を呈したくるかもしれないが、重箱の隅をつつかせてもらう。その重箱には、青酸カリよりもヤバい悪意が故意に混入されていたのだから。
◆この映画を貶める隠れた悪意
劇場版「空母いぶき」を観たが、下記2点の隠れた悪意が見つかった。
1.差別的な難病の揶揄があった
2.旭日旗が一切見えない
◆映画「空母いぶき」の評価
結論としては『差別に無配慮な映画で、的外れな反日思想には強く配慮した映画』だと言える。
この映画に含まれる難病の揶揄は、少なくとも私には見過ごせないものであった。同じ難病に悩む者の中には、揶揄されたことで傷つき不快感を抱く者もいるかもしれない。
映画が絶賛されれば、韓国の的外れな反日思想家は調子に乗るだろう。日韓友好の溝がこの映画のために深まる可能性すらある。
評価は「最低」である。こんなモノの興行収入に1800円も貢献してしまったことを後悔した。
今、自己嫌悪に陥っている。
◆当サイトのレビュアーへの苦言
無関心は罪悪だということを、当サイトのレビュアーを見ているとよく理解できる。
難病の揶揄の件があれだけ騒がれても、レビューを見る限り「気になっても調べなかった」であろうレビュアーがあまりにも多い。
公表された悪意に対して、知る機会はあったのに、その警戒を怠った結果、知らぬ振りをして楽しんでしまったに等しい。
これは悪意の容認である。とても残念に思う。
◆1.差別的な難病揶揄がある
佐藤浩市のインタビュー記事を読む限り、「体制を演じるのに抵抗があり、そのまま演じるのは嫌なので、風刺を効かせるために【おなかの弱い安倍首相】と垂水首相が被るように原作設定を改変してもらった」というのは明白だ。
佐藤浩市の隠れた努力を、頭ごなしに「気にならない程度だった」「たったそれだけのことで」と否定的に見る人がいる。この人たちは、佐藤浩市のことが嫌いなのか?彼の作品に込めた思いを汲み取ることはできないのか?
是非とも、佐藤浩市のインタビュー記事を読んで再考してほしい。
そして、佐藤浩市自身の告白通り、あの僅かな原作改変の中に、難病をダシに使った風刺の表現は「あった。」
チクリとした社会風刺は全く問題ない。ただし、そのために病気を揶揄する行為は、なにより見苦しい。私はその行為を、しかと見届けた。
佐藤浩市はこの手法で風刺を入れることで溜飲を下げ、体制側の役を見事に演じきったのだろう。
しっかりとその点を減点評価する。
◆2.旭日旗が一切見えない
ここでいう旭日旗とは、海上自衛隊が護衛艦に掲げる自衛隊旗のことで、他国でいうところの「海軍旗」にあたる。
作中、海上自衛隊所属の護衛艦は多数出てくるが、その全ての艦において、国籍と軍属を示す記号である旭日旗が一切見えない。掲げていないのではなく、掲げているかどうか見せなかったのだ。
これはいわゆる旭日旗問題に配慮した結果だろう。
「旭日旗は戦犯旗!」とイチャモンをつける非常識な反日思想を容認し、世界中の海軍が当たり前に行う慣習の一つを、意図的に映画の中では覆い隠してクレーム対策をしたことを意味する。
しかしこの対策には問題がある。極論すれば、この対策のせいで「劇場版の空母いぶきは、武装海賊だったのか護衛艦だったのか分からない」状態になったのだ。※1
私はこの映画の出資者を詳しく存じないが、上記のような非常識な反日思想家からも出資を募ったから、対策せざるを得なくなり、このような複雑なことになったのだろうか?
問題はまだ終わらない。この対策は向こう見ずな対策だったと言わざるを得ない。そのために待ち受けている懸念事項がある。
この映画は非常識な反日思想家たちにとって、絶好の攻撃材料となりうるのだ。
なぜなら「旭日旗=戦犯旗」を認めて配慮してくれた実例として解釈できる映画だからだ。しかもその映画は、現在進行形で大人気を博している。
彼らの非常識なイチャモンが勢いづかないか心配でならない。
仮に私が彼らの立場ならば、「日本人の多くが絶賛するこの映画では、見事に海上自衛隊の戦犯旗に配慮してくれた!これは多くの日本人が【旭日旗=戦犯旗】という認識を容認した何よりの証拠じゃないか!」と喜ぶだろう。
この映画を観た私達は、その時点で彼らの非常識な反日思想の強化に与したのだ。
日韓友好の溝は、この映画の絶賛をもってさらに深まる可能性がある。
※1.護衛艦が旭日旗を掲げる意義
軍艦は海軍旗を掲げて初めて軍艦となる。海軍旗を掲げない艦※2は、国籍と軍属を秘匿していると認識され、場合によっては武装海賊と見なされる。海上自衛隊の艦ならば、等しく旭日旗を掲げないといけないのである。
※2.海軍旗を掲げない艦の事例
海軍旗を掲げない艦が問題となった事例としては、平成31年に起こった韓国軍による火器管制レーダー照射問題が挙げられる。あの事件では、韓国側の意図的な通信途絶、韓国海軍所属の駆逐艦による火器管制レーダー照射行為の他に、同駆逐艦が海軍旗を掲げずに活動をしていたことも問題となった。
◆おわりに
ここまでの長文をお読みいただき、ありがとうございました。
不快な思いをさせてしまったら、ごめんなさい。
kiruha様
こちらこそ、ご丁寧にお気持ちをお伝え頂き、ありがとうございます。
拝受したご意見、至極ごもっともです。返す言葉もございません。
難病を患うという苦労もロクに知らない健常者に、特段気にもしないようなことを勝手な正義感で「それで傷つく人もいる!」なんて弱者扱いされて庇われるのは、きっと不快でしたよね・・・。
改めて、深くお詫び申し上げます。
私はその点を考えずに、消された難病保持者の怒りの声を、理論武装に使ってしまいました。
ただ、難病の揶揄について苦言していいのは難病を患う人のみであるべきだという点は、いささか納得致しかねます。
「他人が傷つきかねない行為を、こっそり実行した」というのは、当事者でなくても見過ごせないものです。
乱暴な例しか思いつかず申し訳ないですが、「黒人差別の撤廃は、黒人しか提案できないわけではない」でしょう?
そのあたりの文章の表現を、再度改めます。
また、当サイト規定で明言してなかったもので、映画インタビューを受けての未観覧レビューは削除対象となるとは考えておりませんでした。
郷に入っては郷に従うべきところ、「レビューが炎上し、大切な声が十把一絡げに削除されてしまった」と誤解し、消された声に強く感情移入してしまいました。お恥ずかしい限りです。
ご返答ありがとうございます
あまりこちらの伝えたいことが伝わっていないように感じたのでもう一度書かせていただきます
確かに私とは違いこの作品を見て傷つく方もいらっしゃるかと思いますが、そのことを発信するのは貴方ではなく、傷ついた方自身だと思います
私達のかわりに貴方が勝手に発信する必要はないと思います
それと公開前のレビューが消されたことに関してですが、このサイトでは基本的に公開前に書かれたレビューは削除されるようになっています
(恐らく「期待を込めて星5」みたいなものなどの、見てもいないのにレビューされているものを作品の評価に反映しないためだと思われます)
ですので、公開前の批判的なレビューが意図的に削除された訳ではないということを知っておいてください
また長くなってしまいましたが最後まで読んでくださると嬉しいです
kiruha様
貴重なご意見をありがとうございます。
貴方は、とてもお強い御仁なのですね。
私の投稿のために、不愉快な思いをさせて、申し訳ありませんでした。
ご納得いただけないかもしれませんが、表現を少し変更させていただきました。
ただ、これだけは分かって下さい。首相と同じ難病を患う方は、貴方おひとりだけではないのです。
私も同じ難病の方が、すべからく佐藤浩市の行為により傷つくとは思っていません。
私は難病保持者を自称する別の御仁の投稿に感化されて、上記の投稿を行いました。
貴方ほどの御仁なら、気にもならない程度だったことはよく分かりました。
ただ、「たったあれだけのこと」でも傷つく方もいることを知って下さい。
公開前の炎上を受けて消されてしまったレビュー群の中には、そのような声が投稿されていたのもまた事実です。
私は、色んな人が観る映画として、そのようなことはあってはならないと考えています。
あまりこういう所でコメントしないのですがあまりにも気になったので書かせて頂きます
私は某首相と同じ難病を患っております
その上で言いたいのですが
勝手な正義感で私達が患っている難病を使い作品を批判するのはやめてもらいたいです
別にこの程度の描写で不快になったりなんかしません
あたかも障害みたいな扱いをしないで下さい
あなたのコメントのように書かれる方が不快です
推敲もしておらず勢いで書いた文なので伝わりづらいかもしれませんが最後まで読んでくださると嬉しいです
長文失礼しました