劇場公開日 2018年12月22日

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「ラテン系ホロコースト映画」家(うち)へ帰ろう 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ラテン系ホロコースト映画

2019年1月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

前半のおじいさんとその家族や孫達とのやりとりは
面白さ半分、現実的なめんどくささ半分。
どこの家族でも有る有るな光景が
ラテンっぽく軽妙に続いて行くので
もしやこれはラテン系『リア王』的な展開?と思ったら
おじいさんの旅の先々で挟み込まれる過去のシーンが
ああ、これはやはりホロコースト映画なんだな〜
と実感させられます。

拷問とかの酷いシーンは無いですが
何があったか一目でわかる感じは辛いですね。

ただ、若い頃のおじいさんと親友を演じる若手俳優さんが
結構美青年で、そこはちょっとホッとします(笑)

簡単に「心温まる感動作」なんて言いたく無い
もっと、深いものを残してくれます。

で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては

前半はおじいさんの老人らしい頑固さや狡猾さに
若干イライラさせられるので
旅先で出会う人々がみなとても親切なのが
ちょっと腑に落ちなかったけど、
戦争に関しての教育が、日本に比べて
格段にしっかりなされているドイツ人なら
こういうこともあるのかな〜と少しづつ納得。

駅で乗り換えの列車に乗る時に
そこまで一緒に旅をしてきたドイツ人女性に
はるか昔、自分を救ってくれた
ドイツ人の友人の面影を見たのか
笑顔のシーンはちょっとホッとしました。

マドリッドのホテルの付っけんどんな女主人!
見た目はしわくちゃなんだけど
後にピアノに合わせて歌うシーンでいきなり色っぽくなる!
自分が知らないだけで、
すごい俳優さんが世界にはたくさんいるんだよね!

スペイン・アルゼンチン合作なのに
なぜホロコースト映画なのか不思議だったのですが
この映画の公式サイトの監督の話では
監督自身の出自と、
偶然に聞いたある老人の実話をヒントに
この脚本を書かれたとか。

戦争やホロコーストの悲劇と無関係な場所は
地球のどこにも無いんだな〜〜
本当に罪深い〜〜。

@もう一度観るなら?
「じっくり、配信などで観たいですね〜」

星のナターシャ