「忘れない。」家(うち)へ帰ろう 角煮とまとさんの映画レビュー(感想・評価)
忘れない。
最初は頑固一徹な爺さんの物語だと思っていた。
だが、蓋を開けるとユーモラスで存外したたかな爺さんで意表をつかれた。
映画冒頭の孫娘とのやり取りなどで彼の性格の一端が垣間見える。一筋縄ではいかない爺さんなはずである。
物語の中で彼の過去に関して、彼の口から語られることは少ない。だが、だからこそ、彼の口から語られる言葉には重みがある。
ある本で読んだ言葉が思い浮かんだ。
『軽々しく口にできる過去などその程度のものだ。本当に辛い過去ほど人は口を開かないものだ』と。
この物語は友を忘れなかった二人の男の物語だ。
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