「生も日常、死も日常。悲しみの先に残るものがある。そうだフィンランドに行こう」雪の華 Hitomiさんの映画レビュー(感想・評価)
生も日常、死も日常。悲しみの先に残るものがある。そうだフィンランドに行こう
実話じゃないけど、実話風味の作品に仕上がっている。幼い頃から健康では無かったボッチヒロインにとって、死は身近で、ぼんやりとながら自分が人並みに長生き出来ない事がわかっていた。
だから色々諦めていた。ひったくり犯から荷物を取り返してくれた口の悪い男性に怒られる迄は。付き合うきっかけのオーナーの借金額のくだりは、文句なく脚本ミス。払えなきゃ店取られるなら、最低500か、「今日中に100万ないと」位はしておかないと。危うく「はあぁぁ?!」
と声が出そうになった。余命物の定番で、ヒロインが彼としたい事をリストアップしているのがなんとも切なかった。余命を知っているのが、主治医・ヒロイン・観客な為、坦々と進む物語にイラついたレビュアーが多いが、健康な人の突発的な病気なら、何とか出来ないかと主要人物全員があがき泣きわめきもしようが、ヒロインと母親は、そんな時期はとっくに過ぎているし、事情を知らなかった偽彼がそうなる筋書はありえない。ラストに帰国後数ヵ月で車イス、歩行不能になったシーンが盛り込まれており、もう長くない事を匂わせているが、他の人が述べている通り超中途半端。赤いオーロラの幸運をヒロインに語らせながら、そのご利益があったかどうかも不明。フィクションなんだからご利益はあなたと居られる事、位は欲しかった。自分がエンディングラストを創るなら、棺のヒロインにウエディングドレスを着せて胸のあたりに新婦欄が空欄の婚姻届、そして喪服の彼がキス(一筋の涙付)←ネットにあった実話のシュチュ