「まさかのヒーローもの!」ダンボ ruさんの映画レビュー(感想・評価)
まさかのヒーローもの!
1941年版ダンボをはじめ、クラシックなアニメーションを観るたび本当に感動します。
技術も資材も限られた中、アイデアやユーモアを詰め込み、子供のようにワクワクしながら製作されたことが刻まれています。作品を支える画力や観察力も素晴らしい。
ほとんど全てが可能になったように見える映像技術の前で、現代の作り手は「限界のあった時代」を少し羨ましく思う事もあるのでしょうか。
でもそれを引き受けて、いざ描かれた新しいダンボ。
とっても良かったと思います!
ありのままの自分で、勇気を出して、大切な人のために。仲間と力を合わせて。
あれ…?まさかのヒーローものだった!
スパイダーバースを観たばかりだったので「信じて跳べ」と心の中でダンボに呼びかけていました…。
ティモシーやコウノトリはオマージュ的な登場でしたが、シャボン玉にうっとりするダンボは拍手ものの演出ではないでしょうか(現代で子象を酔っぱらわせる訳にはいきませんよねw)
いちばん嬉しかったのは、子供たちがダンボと飛ぶシーン。「乗せて」とは言えなかったけど…夢が叶ったよね、きっと。
最後にミリーを通して表現されるアニメーションへのリスペクトにじんわり感動。
そして、ダンボにとっての本当の幸せとは何か…と、真面目な議論があったのではと思わせるエンディング。
良い映画を観たな~という余韻が残りました。おなじみの音楽も聴けて素敵な時間でした。
1941年版ダンボと共に、長く愛される1本になって欲しい。
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