「Nowhere to go, but up. 帰ってきたメリー・ポピンズ」メリー・ポピンズ リターンズ アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
Nowhere to go, but up. 帰ってきたメリー・ポピンズ
「メリー・ポピンズ」大好きです。と言っても初めて観たのは去年の午前10時の映画祭で、そこでハマってblu-ray 買っちゃって、更にダンスシーンだけならYoutubeでも何度となくリピートしてるぐらい好きな作品です。で、その続編となる本作なのですが・・・うん、確かにメリー・ポピンズでした。
確かにメリー・ポピンズの続編として物凄く良くできてると思うのですが、何だろう?何処とないこの物足りなさは?
やはり音楽でしょうか?正直音楽のレベルが上がり過ぎてて、観ている時は「スゲェー!」ってなるんですが、見終わった後に記憶に残ってない、全く口ずさめないという状況で、前作の方が単純でもキャッチーだったなぁと思ってしまうんです。
ストーリーは良く言えば前作を踏襲している、悪く言えば焼き直ししてて、アイディアの玉手箱だった前作に比べ、何処かで観たことがある印象で新鮮味に欠けます。映像はメチャメチャ綺麗なのですが、そこにサプライズがないというか。メリー・ポピンズ好きなロブ・マーシャル監督が自分でもやりたかったのかな?っと感じてしまいました。
さすが、エミリー・ブラントは素晴らしかったです。歌も踊りも圧巻でした。特に陶器の中のシーンは誰もが好きなはず。顔はジュリー・アンドリュースとは全く似ていないのですが、フとした表情がメリー・ポピンズなんですよね。今回のポピンズさんはツン度が上がってるのですが、それは原作準拠のようでエミリー・ブラントが上手く自分なりのメリー・ポピンズを作り上げていました。
コリン・ファースといい、メリル・ストリープといい、楽しそうにやってるのは良い感じですよね。特にメリル・ストリープのいとこのトプシーのシーンは出演者みんなメッチャ楽しそう!そして何よりディック・ヴァン・ダイク御歳93歳!あれだけ動ける93歳って貴重ですよね。
どうしても続編なので前作と比べられる事は仕方ないかなっと思いますし、個人的にはやっぱりオリジナルの方が好きでした。何はともあれ観ている間は面白かった「リターンズ」。前作を程よく忘れてる状態の方が楽しめるのではないかと思います。