「恐怖にワクワク」来る MAGUNETTOさんの映画レビュー(感想・評価)
恐怖にワクワク
前提として
・2回目
・原作「ぼぎわんが、来る」は読後
怪異が本格的に攻めてくるまでは、ドロドロとして観るのも耐えられないような、人間のエグみが描かれます。
非常に気持ち悪い。中身は分かっているものの、表に出ない気持ち悪さがこの作品の主だった軸ということでしょう。
今作では"あれ"と呼ばれる怪異ですが、圧倒的物理で攻めてきます。皮膚は裂けるし腕は飛びます。物をぶん投げて建物をぶっ壊して殺しに来ます。現実的で絶対的な恐怖でワクワクしました。
顔は描かれず、ひたすら超自然現象と幻覚で襲ってくるところも、個人的にポイント高いです。
でもグロ注意かも。
そして"あれ"との向き合い方も霊能力的でカッコいい。
エンタメとか関係なく、リアリティのある対処法を追求していく姿勢がとてつもなく少年心をくすぐりました。
"あれ"を祓う儀式は圧巻。準備から結末まで、死闘が繰り広げられます。独特の演出も相まって非常にワクワクする。あれはファンを集めて再現遊びしたい。
原作にはない展開(特に原作の3章全体)を持ち込んでいるので、原作が好きな人にはちょっと嫌な作品かもしれません。
(以下一文、8/20修正)
私の場合、原作の3章より映画版の展開の方がかなり好みでした。
時折挟まる独特な演出、それが故に1シーン1シーンに極まるカッコ良さ。
圧倒的な恐怖、そして効力を追求した対処法。現実と霊能力が混ざり合う感覚。
何より"人間が一番怖いし醜い"ことを主軸とした気持ち悪さ。
原作より好きな作品です。
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