「世代というテーマについて思う」イカリエ-XB1 しんかいぎょさんの映画レビュー(感想・評価)
世代というテーマについて思う
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先日、地元のレンタルショップでちょっとした奇跡を体験した。何かないかなと物色していたところ、ふと視線を投げた先に、不思議惑星キンザザが見つかったのだ。
素敵な偶然に思わず声を上げ、その日はそれを鑑賞。その勢いで翌日に返却に行ったついででこちらのイカリエをレンタルしてきた。
どちらも初鑑賞である。
印象としては、題名にあげたフレーズがしっくりくるかなと思った。ストーリーは移住先として地球に条件が近そうな惑星を調査しに向かうというもの。ファーストコンタクトをにおわせる内容でもあり、今日のSFに通ずるテーマである。
途中、20世紀の難破船を発見したり、そこに旧世代の兵器が積んであったり、クルーが旧世代の残虐さを唾棄したり、現在に対する過去というスタンスが映画の中で明確になっていく。
この映画では過去、現在、未来という3つが象徴を伴って現れてくる
過去:難破船、旧兵器、旧世代の残虐性の説明
現在:クルーの人間たち、船外作業による被ばく患者
未来:目的の惑星、船内で誕生した赤ちゃん
ストーリーはシンプルだが、それを構成するものや全体としての構造に目を向けて見ると、壮大な設定の中に一筋の希望を見出すような心持がする。未来へ希望を繋いでいくということが人間としてとても大切なものじゃないか、という声を聴いたような気がする。
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