「浅野忠信の演技で一番はまっていた」パンク侍、斬られて候 神田春さんの映画レビュー(感想・評価)
浅野忠信の演技で一番はまっていた
本人は平穏を望んでいるのに信者が勝手に代弁して状況をカオスにしていく。
その傍から見たら読み取りにくく、半分生贄になっている状態をよく表情だけで表現していたと思う。
元々浅野忠信の演技は何を考えているか読み取りにくく、そこをもてはやされていたが、今回はそんな自分を自虐的に演じていて、今までで一番のはまり役だったのではないだろうか。
映画が言いたいことは自分がユニークだと思いこんでいる人々がエゴ押し付けて付和雷同している様を暴いて、そんな救いの無い現状こそがパンクなんだとしているとしているところ。
後半については、文章や漫画表現ならば超現実描写として成り立つが、CG実写としてやられると引くところも結構あった。ただ、エンドロールのアナーキー・イン・UKを日本の闇に満ちた人形劇の映像と共に流したところで全部許せた。
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