「どちらにしてもオ・ドンスはかわいそう・・・」殺人者の記憶法 新しい記憶 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
どちらにしてもオ・ドンスはかわいそう・・・
続けて見ると、同じじゃねーか!と思ってしまう終盤間際まで。間違い探しをやらされてるような気もしましたが、多分観客は認知症検査を受けさせられたんだと思います。桜、電車、ネコ・・・それは違う!
追加シーンは賭博現行犯で警官隊が突入するところ等。あ、それは日本じゃ逮捕されないんだよ!と、検事に教えたくもなりますし、逃げた女が「警察署長は私の友達なのよ」などと見過ごしてもらおうとしたのが笑えた。
全体を検事がキム・ビョンスを病室で尋問するシーンで進めていき、ミン・テジュ犯人説をそのまま信じ込む様子が描かれている。じゃ、チョ・ヨンジュは誰が殺したんだ?という謎にも二通りの可能性を残していた前作だが、この別バージョンエンディングではもうどの殺人の犯人もビョンスでいいじゃん!的な解決策を取っていた。
左右の靴を履き違えるシーンがやたらと多く、正解ならば正気を保っていて、履き違えならば認知症を描いてるのはわかりやすい。しかし、最後に娘(本当は自分の子じゃない)まで殺していたなんてのはかなりショッキング。オ・ダルス演ずるアン・ビョンガン殺害もビョンスなわけだし、これじゃタバコ屋の娘も浮かばれない。虚しさだけが残るエンディングでした。
前作よりもスッキリするのは17年前に失踪したタバコ屋の娘の件だけ。テジュが犯人じゃ17年前は子どもだから無理すぎると思った前作の謎をクリア。どちらにしても17年前の事件はビョンスなのだが、この別バージョンでは最近の連続殺人も犯人はすべてビョンス。無理な記憶だとは思うが、賭博罪の男と女もビョンスの犯行なのだろう。おかまを掘ったのは実はテジュだったというところは面白かったけど、こうなったら記憶法であるはずのレコーダーも紛失しているからタイトルすら怪しい・・・