「生きてるだけで、愛。」生きてるだけで、愛。 ABCDさんの映画レビュー(感想・評価)
生きてるだけで、愛。
寧子は、人の気持ちを考えすぎてしまうのではないか。
人より何倍も感受性が豊か。
だからこそのウォシュレットのくだり。『こいつは普通とは違う』と思われているのではないか、気を遣わせてしまっている、などなど考えすぎてしまう。
自分も相手の気持ちを考えすぎてしまうけど、寧子のそれは並の人間のそれではない。
津奈木も同じタイプで、けれどそんな人間関係のめんどくささを避けつつ上手く生きている。しかし、それがいわゆる鬱病を引き起こす原因なのか。感情を表に出さずに自分の中だけで溜め込んでしまうのはやはり精神的におかしくなるのかも。
そんな鬱になりかけの津奈木を救ったのはまさかの寧子だった。それは感情をなりふり構わず表に出す寧子の性格だったり、自分を変えようとカミソリを窓から捨てた行動だったりが、津奈木を変えた。
それが1つの愛の形であった。
伏線が多数散らばっている。寧子の髪の毛を剃った過去。奥さん看病して自分も鬱になった上司。窓から捨てたカミソリ。探せばもっとありそう。
最後の全裸で踊る描写は何を意味してるのか。
村田の説教とか言葉がすごく愛があって良かった。
『今ダメでもずっとダメなやつなんかいないから』
出ている俳優が全員役にぴったりはまっていたと思う。
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