「結構骨太な今風『ヒート』」ザ・アウトロー よねさんの映画レビュー(感想・評価)
結構骨太な今風『ヒート』
早朝のロサンゼルス市街、ドーナツショップに立ち寄った現金輸送車をメリーメン率いる強盗団が襲撃する。仲間のドニーが不審な動きをした警備員を撃ったことから銃撃戦になるがメリーメン達は辛くも現金輸送車を奪って逃走する。事件後現場に急行した刑事ニックはその現金輸送車には現金が積まれていなかったことを知る。メリーメン達に何か別の計画があると睨んだニックはドニーがバーで働いていることを突き止め接近するが・・・からのクライムスリラー。
『エンド・オブ・キングダム』の脚本家で、沢山の作品のスクリプトドクターをノンクレジットで多数手掛けていたという苦労人クリスチャン・グーデガストの監督デビュー作。追う側、追われる側双方の立場に観客が感情移入出来るように配慮した丁寧な演出と、短いながらも臨場感のあるライフル主体の銃撃戦がマイケル・マンの『ヒート』を彷彿とさせるタイトなドラマになっていて、最後に思わずニヤリとしてしまうツイストの効いたオチも見事。サントラでさりげなくGreta Van Fleetを使う辺りのセンスもなかなかで、これからの活躍が楽しみです。
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