劇場公開日 2019年1月18日

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「本当にクダラナイという伝統芸。」TAXi ダイヤモンド・ミッション バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5本当にクダラナイという伝統芸。

2019年2月27日
PCから投稿

笑える

楽しい

フランスで実際に大ヒットしている作品は大衆向けのバカげたコメディだったりするが、『TAXi』シリーズなんてのはその最たるものではないか。いろいろと毀誉褒貶のあるベッソンのプロデュース作の中でも、飛び抜けて能天気なおふざけが凝縮されているのが『TAXi』シリーズで、メインキャストを変更して仕切り直した本作でもバカバカしいノリは変わっていない。

驚くのは、これがベッソンの発案ではなく、『TAXi』シリーズをこよなく愛する若手クリエイター(監督兼主演)の発案だったということ。言ってみれば『クリード』一作目のスタローンとライアン・クーグラーの関係性と同じ。

ダメ刑事と有能なタクシー運転手というコンビが、有能な刑事とダメ運転手になっているなど変更点はあるが、本当に『TAXi』シリーズが好きなんだなと伝わってくるほど全編軽くてクダラナイし、旧シリーズの署長(今回は市長に出世)がやたらと目立つところも同じ。半笑いで観てきたシリーズだが、もはや伝統芸の域に達していてアッパレである。

村山章