劇場公開日 2019年2月8日

「見応え充分の軍記もの」劇場版 幼女戦記 ローチさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0見応え充分の軍記もの

2019年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

幼女が戦場に出るという奇抜なアイデアに、緻密な軍略を巧みに織り込んだ本格的な軍記ものとして見応えがある。
テレビアニメ版からの続きものなので、映画から入ると事情がわかるづらいだろうが、第一次、第二次大戦をミックスした架空の欧州に、幼女となって転生してしまった主人公が、自分を転生させて神に復讐を誓うという話なのだが、神の存在と血みどろの戦に現実世界の不条理を重ねている作品なのだろう。後方支援で安全に暮らしたい主人公は、いつまで立っても前線から退かせてもらえない。戦果は拡大する一方で、人の争いの歴史は途絶えることはない。
ソ連をモデルにした共和国の酷さがすごい。忖度の連鎖の伝言ゲームで上層部に情報が届いたと時には、崩壊寸前の前線の状況は前向きなものへと変わっている。ロリヤもヒドいキャラだが実際にモデルがいる。現実の戦争もこれぐらいナンセンスなことがまかり通っているのだろう。

杉本穂高
2019年3月31日

間違いを訂正させていただきます。
ソ連をモチーフにしているのは、共和国ではなく、連邦(ルーシー連邦)ではないでしょうか。

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