「#Aqours #lovelive 【ネタバレ感想注意】」ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow OPANさんの映画レビュー(感想・評価)
#Aqours #lovelive 【ネタバレ感想注意】
アニメからファンの自分が映画鑑賞に前のめりになれなかった理由は、おそらく観ると同時に9人のAqoursが終わってしまうから。1,2年がAqoursを続ける事は予告編でわかっていたし3年生の卒業は当たり前だけど決まっていて、大多数であろう「9人のAqours」にこだわるファンに向けて映画がどういう答えを示してくるかという事に期待よりも不安が大きかったんです。
そして結果、、、(以下ネタバレ!)
解釈は分かれるでしょうが、3年生は1,2年の守護霊となって「9人のAqours」は守られるというスピリチュアルな終わり方でした。これで「9人のAqoursは守られた」と思えたファンも多いようですが、自分は「お茶を濁したな!静岡が舞台だけに!」と思っちゃいましたよ。
だってあの形で終われば確かに「9人のAqours」は守られたかもしれませんが、でもアニメの次回作はムリですよね。歌唱シーンの度に世界各地に散らばった3年生の魂を召喚して歌う生霊アイドルアニメになってしまいます。次回作を殺しといて「9人Aqoursは守られたよ!(ただし精神世界でね!)」という終わり方に、「え?じゃあ意味ないじゃん!」と思ってしまいました。同じ次回作が存在し得ないなら「解散!」とかグサッとやってくれた方が自分はボロボロ泣けましたね。
(ここからはこういう結末にせざるを得なかった作り手側の気持ちの憶測、ただの妄想です!)
思うに作り手側は、アニメのAqoursと声優ユニットのAqoursを重ねすぎて、このようなスピリチュアルオチにしてしまったのではないかと思います。「3年生が卒業するのは既定路線だけど声優ユニットのAqoursは9人で続けたい!どうにか映画も9人のまま終わらせられないか!?」と悩んだ末のあの結末ではないかと。
まあ声優Aqoursは僕も大好きですし続いて欲しいんですけど、そこは切り離してよくね?と思います。アニメAqoursが区切りを迎えても声優Aqoursが続く道筋はあったと思います。
4thライブをご覧になった方なら感動シーンとして必ず思い出すのが「9人での“思いよひとつになれ”」ですよね。あれは「アニメでは8人でしか歌えなかった」からこそ逆にリアル世界で9人で歌いアニメ内の彼女たちの望みを叶えて感動を作るという、2.5次元の画期的な使い方でした。そこにたどり着いたラブライブ制作チームなら、アニメ世界で終わらせたとしてもリアル世界でAqoursを存続させそれで感動を演出するという、解法も見つけられたと思うんですよね。
とまあ、過剰な期待もあって、感想が「お茶を濁したな!静岡だけに!」となってしまったわけです。
でもなんで3.5点というまずまずの評価かというと、やはり細部がちゃんとファンの求めているであろう「ラブライブ」だったからですね。
(映画の感想に戻ります!)
花丸ちゃんやヨハネは「何もやってない」という感想も多数ありますが、キャラが立ち過ぎてるので全然印象に残ってるし、「ガヤ」として“らしさ”を支えてくれてますよね。同じくガヤ向きキャラのマリーはストーリーに絡んできてしまうので、あそこは2人がやるしかなかった。幸福の黄色いハンカチの武田鉄矢と桃井かおりくらいナイスガヤだったと思ってます。拍手。ルビーがストーリーを大きく動かしていくのは、逆にキャラが弱くそこで見せるしかないからかと。
あと制作チーム、明らかにSaint Snow大好き過ぎ。果たしてあの理亞ちゃんがあんなカタルシスで納得できるのかが謎ですが、まあ「この歌、力入れてるな」という作り手の熱意は伝わってきましたよ。自分が思わずブワッと涙してしまったのもエンドロールの理亞ちゃんでしたし。9人Aqoursの存続という課題と違って、理亞ちゃんの「仲間を作る」という課題は、彼女が一歩踏み出す事で“解決できる”課題ですからね。Aqoursの物語よりしっかりした答えを出せていたと感じて涙してしまったわけです、はい。同じ方多いと思いますが、そんな所ではないかと。まじユニットファンミやってほしいわ。日本人って、ああいう不器用な子に弱いよね〜。
話が逸れましたので、お後がよろしいようでm(__)m