「マイクラの魅力をもっと伝えてほしい」マインクラフト ザ・ムービー おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
マイクラの魅力をもっと伝えてほしい
世界的大ヒットゲーム「マインクラフト」の実写映画化ということで注目していた本作。期待を高めてIMAXで鑑賞しようと思っていたのですが、公開初日のまさかの低評価にちょっとがっかりして、公開2日目に通常スクリーンの字幕版で鑑賞してきました。
ストーリーは、採掘場での仕事に憧れながらも、子どもであったために立ち入ることができなかったスティーブが、大人になってついに採掘場に入って見つけた青く光る謎のキューブの力で、全てが四角いブロックで形作られている不思議な世界に転送されるが、そこで密かに進められている悪巧みを知り、同じくキューブの力であとから転送されてきた4人とともに、この世界を守るために戦うというもの。
序盤からサクッとマイクラワールドに誘われ、いったん話は現実世界に戻るものの、次の4人が転送されてからは、ひたすらマイクラワールドでのドタバタを楽しむという感じの作品です。マイクラファンにとっては、ゲームの世界が眼前に広がり、そこに入り込んで暴れ回る登場人物たちに自分を重ねて、没入感を得ながら楽しめるのではないでしょうか。
内容的には、元の世界に戻るために必要なアイテムを手に入れるという展開に終始し、登場人物に多少の変容は見られるものの、それほどの深みはありません。そこに適度にコミカルな描写を加え、子どもでも何も考えずに楽しめる、ライトな作品に仕上がっていると感じます。
ただ、自分のようなゲーム未プレイの者にとっては、マイクラの魅力が今一つ伝わってこないのがとても残念です。世界的に大ヒットして今でも熱狂的なファンが支持しているのは、独創的な世界を創り上げることのできる、創作性や創造性そのものにあるのではないかと思います。
そうであるならば、その部分が本作から伝わってこないのはいただけません。これでは、マイクラのビジュアルを借りただけの異世界アクションアドベンチャーにすぎず、なんならマイクラではなくても同様のストーリーで作れたのではないかと思ってしまいます。マイクラ知識のない者の感想なので、的外れだったら申し訳ないです。決して本作がつまらないというわけではなく、あくまでマイクラのもつ唯一無二の魅力をもっともっと感じさせてほしかったというだけの話です。
余談ですが、字幕版だったせいか外国人の親子連れが多く、上映中も平気でしゃべるわ、エンドロール開始と同時にスマホで動画を観るわで、あまりのマナーの悪さにびっくりしました。ポストクレジットもあったのですが、もうそんな気分ではなく、気持ちが萎えてしまいました。本当にこういうマナー違反はやめていただきたいです。
主演はジャック・ブラックで、スティーブをノリノリで演じています。脇を固めるのは、ジェイソン・モモア、エマ・マイヤーズ、ダニエル・ブルックスら。
こちらは吹替版で、しかもレイトショーでしたが複数箇所で話し声が聞こえてました。
後席のカップル(恐らく中国系)は、何度睨んでも喋るのをやめてくれず…
彼らが原作ファンかどうかは分かりませんが、本編の内容と併せてゲームへの興味は生まれませんでした。
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