「(ラヴコメのフォーマット×アジア)のアメリカ映画」クレイジー・リッチ! しろくまさんの映画レビュー(感想・評価)
(ラヴコメのフォーマット×アジア)のアメリカ映画
例えば「プリティ・ウーマン」、古くは「マイ・フェア・レディ」など。
ハリウッドにあまたある貧富や社会的地位の差を乗り越えるラヴ・コメディーを、アジア人の監督、主演で制作した作品。
上記の通りフォーマットは古典的とさえ言えるもので目新しさはないものの、その分、安心して楽しめる。
しかも予想外に脚本は巧みでストーリーのアップダウンはスリリングだし、登場人物の描き方も細やか。主人公の「敵」となる「カレの母親」のミシェル・ヨーはじめ脇役も充実。そして音楽が素晴らしく(テレサ・テンの「つぐない」のカバーが最高)、桁外れの金持ちの家やパーティの描写も楽しく、すべてが及第点以上。
張り巡らされた伏線が回収されて「ああー!」という映画ではないけどね。
きらびやかな世界の美男美女を観る、という点で、ある意味「映画らしい映画」と言えるし、それをアジア人で作った、という点は現代的。
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